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2019/02/17

睡眠リズムを概日リズムから整えよう⑤:体温のコントロール


さて、今回も、
睡眠リズムを整えるテーマが続きます。

前回は、こちら↓
睡眠リズムを概日リズムから整えよう④:光のコントロール

日光や、
ブルーライトとの
付き合い方をお伝えしました。

今回は、
体温のコントロールについて
整理してみましょう。

・・・

体温って、ふつう、
脇の下に体温計をはさんで測る、
皮膚の温度のことを
言いますね。

これは、体表温と言い、
外界の温度の影響を
大きく受けます。

一方、からだの中の、
内臓などの体温は、
核温(深部体温)と言います。

外界の温度の影響を
あまり受けないかわりに、
概日リズムの影響は
もろに受けています。

核温は、
夜中の4:30頃、
一日の中で一番、低くなって、
36.5℃ぐらいになります。

その後、徐々に上昇し、
前回、お伝えした、
朝、網膜に光の刺激が入ると
さらに上昇します。

そして、
夕方の18:30頃、
一日の中で一番、高くなり、
37.5℃ぐらになります。

その後、また
徐々に下がっていく。

核温は、
こんな調子で、
概日リズムに従っています。

そして、
睡眠リズムにも、
直結しています。

核温がしっかり上昇すると、
寝覚めはよく、

核温がしっかり下がると、
寝付きがよい。

この核温を、
しっかりスイングさせるには、
どうしたらいいでしょうか?

・・・

まず、核温を上げるには、
どうしたらよいでしょうか?

すでに、答えの一つは
お伝え済みですね。

朝、日光を浴びる
ということした。

では、他にあるか?

てっとり早いのは、
運動すること、です。

え〜、メンドウ…
そんな声が聞こえてきそうです。

でも、心拍数が上がるだけでも
核温は上昇するようです。

だから、
そんなに、何十分もジョギングせずとも、
息がちょっと上るぐらいの、
階段の上り降りでも、
刺激になります。

その刺激を、
一日の早めの時間に入れると、
核温の立ち上がりがよくなります。

・・・

逆に、
あまり夜遅くに
運動をすると、
核温が下がりにくくなり、
寝付きを悪くします。

このあたりは、
注意が必要です。

PSMの皆さんは、
どうしても、
午後から調子が上る方が、多い。

運動はした方がいいよね、と
夜中の20時から散歩を30分、
がんばったりすると、
逆に寝付けず、
なんで、運動したのに…、
と残念な結果になります。

核温は、おおよそ、
18:30以降、下降していくので、
それ以降、
核温を上げる運動は、
控えた方が、いいだろう、
という提案になります。

・・・

ただ、これも、
人それぞれです。

運動後のリラックスした状態が、
核温なんか関係なく、
自分を眠りに誘うなら、
夜の運動も、ありでしょう。

しかし、夜中、
どうしても一回、目が覚めてしまう、
などの不具合がある場合、
核温が十分、下がっていないから、
かもしれません。

なかなか、
ややこしいですね。

・・・

もう一つ、
核温を調整する方法があります。

入浴、ですね。

これは、体表温を
上げることになるわけですが、
それが目的ではなく、
ポイントは、湯上がりにあります。

ぽかぽかした皮膚は、
末梢血管が開いて、
血流が増えます。

すると、その血流を通じて、
からだの中の熱を、どんどん、
皮膚から放出しようとします。

結果、
体表温は下がり、
ついでに、
核温も、下がります。

入浴した後、
2〜3時間で、
核温は下がるようです。

下がると、
寝付きがよくなります。

だから、
ベッドに入る
2〜3時間前に入浴し、

核温が下がり始めた頃に
ベッドに入ると、
寝付きがよいわけです。

逆に、
湯上がり直後は、
核温が上がっている可能性があり、
その状態でベッドに入っても、
寝付けない、
ということが、あり得ます。

・・・

さて、
睡眠リズムが整わない時、

Do:
運動の刺激を利用して
日中は核温を上げ、
入浴をうまく活用して
寝る前の核温を下げる。

Don’t:
核温の変化をイメージせず、
運動や入浴を行う。

いかがでしたでしょうか?
同じ悩みをお持ちの方は、
ぜひ一度、お問い合わせください。