睡眠とリラックスのための呼吸法:腹式呼吸の自律神経系への効果
さて、今回も、前回に引き続き、
呼吸法です。
呼吸法の段取りの、一部を再掲すると、
1 腹式呼吸
・仰向け、または座って。胸とお腹に手をあてて。
・だんだん胸よりお腹がふくらむように。
2 イメージ
・いちばん安心できる場所を思い描いて。
でしたね。
前回は、1の腹式呼吸について、
扱いました。
詳しくは、こちら↓
睡眠とリラックスのための呼吸法:チャンネルへの選択的注意
手の動きという、
身体運動のチャンネルに
選択的注意を向けると、
不安などの、
身体感覚のチャンネルの体験が
ましになる、
というお話でした。
これは、実は、
腹式呼吸、それ自体の効果以前に、
腹式呼吸をしようとする、
その行動自体を、よく味わうと、
効果がある、
というお話だったわけです。
そこで、今回は、
腹式呼吸、それ自体の効果について、
確認していきます。
一言でまとめると、
「副交感神経系が優位になる」
となります。
戦いと緊張のモードから
休息とリラックスのモードに移る。
首と肩の筋肉を使って、
肩が大きく上下し、
胸を前に張り出す呼吸は、
交感神経系が優位ですね。
それを、
胸とお腹に手を当てて、
両方を比較しながら、
お腹に当てた手の方が、
ゆっくり、大きく、
動くように、
「選択的注意」を発揮して、
呼吸のモードを
切り替えていく。
特に、
お腹が上下すると、
消化管をマッサージすることになります。
横隔膜が下がってきて、
腹圧が上がると、
腹腔(ふっくう)という
お腹の袋の中にはいっている
小腸や大腸のくだが、
ニュルニュルと位置を
ずらしていきます。
これが、一層、
副交感神経を優位にします。
食事をとると、
消化管が動き出しますが、
そのときの感覚に似ています。
全身の血液が
消化管に集まってくる、
その感覚も、似ています。
腹式呼吸をしながら、
自分のお腹を上下しながら、
・消化管がマッサージされている
・頭にのぼった血がお腹にもどってくる
・お腹があったかくなる
などをイメージすると、
取り組みやすいですよ。
さて、
腹式呼吸に取り組むとき、
Do:
腹式呼吸によって、
自分のからだに
どんな変化が起きるのか、
知識とイメージをもつ。
Don’t:
お腹を上下させるだけの
筋トレにしてしまう。
いかがでしたでしょうか?
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