強烈なショック体験、強い精神的ストレスが心のダメージとなって起こる「PTSD」は、時間がたってからもその経験に対して強い恐怖を感じてしまうものです。
PTSDを引き起こす要因は個人差があります。つらい症状が長く続く場合には、医療機関を受診しましょう。
PTSDについて
症状の概要
PTSD(Post Traumatic Stress
Disorder)は、心的外傷後ストレス障害ともいい、過去にとても怖い思いをしたことで、心がダメージを負って時間が経ってもその経験に対して強い恐怖心を感じてしまうものです。
特に、過去に命の危険を感じたことがある、自分では対処できないような経験をした人に起きやすい症状でもあります。
PTSDは、強いストレスを受けることで誰にでも起こり得る症状ですが、要因や引き金になることは異なるため、ひとりひとりに合った心のケアと治療が必要になります。
特に、過去に命の危険を感じたことがある、自分では対処できないような経験をした人に起きやすい症状でもあります。
PTSDは、強いストレスを受けることで誰にでも起こり得る症状ですが、要因や引き金になることは異なるため、ひとりひとりに合った心のケアと治療が必要になります。
こんなことでお悩みではありませんか?
PTSDは日常生活で以下のような症状を引き起こすことがあります。
突然つらい記憶がよみがえる
つらい経験を忘れたつもりでも、ふとした時につらい経験をした時の感情や記憶がよみがえることがあります。突然、情緒が不安定になることや取り乱してしまうことで、周りからの理解を得にくい場合もあります。
常に気を張っている
常にイライラしている、些細なことで過剰に反応する、警戒心が強くなり、睡眠が浅くなったなどの症状もPTSDによくみられる症状の一つです。
当時を思い出す状況や場面を避ける
日常生活の中には、つらい記憶を思い出すきっかけがたくさん潜んでいます。PTSDの患者さんは、意識的に、あるいは無意識的に、当時を思い出すような行動や状況を避ける傾向にあります。
行動が制限されることにより、日常生活や社会生活を送るのが困難になることも少なくありません。
行動が制限されることにより、日常生活や社会生活を送るのが困難になることも少なくありません。
感情や感覚が麻痺する
つらい経験をした時に、当時を思い出さないように感情や感覚が麻痺する場合があります。これによって、他人から受ける優しさや愛情を感じられなくなることや心を開けなくなることもあります。
いつまでも症状が続く
誰しも一度はつらい経験をしたことがあり、直後はひどく落ち込むものです。しかし、数ヶ月経っても同じような症状が続く場合や、症状が悪化している場合にはPTSDを疑う場合がありますので専門医による診察をお勧めします。
その原因はこんなことかもしれません
PTSDの主な原因は震災などの自然災害、火事、事故、暴力や犯罪被害などの、命に関わるようなつらい経験がPTSD発症の要因になると考えられています。
PTSDは、直後は症状が落ち着いているようでも悪夢や突然のフラッシュバックで記憶がよみがえってしまうこともある深刻な心の病気です。
ほとんどの人は、強いショックを受けたあと過去の出来事として心の傷が癒えていくものです。しかし、全ての人がうまく心の傷を癒すことができるわけではなく受け止め方が異なるため、長期間悩んでしまう人もいるのです。
PTSDは、直後は症状が落ち着いているようでも悪夢や突然のフラッシュバックで記憶がよみがえってしまうこともある深刻な心の病気です。
ほとんどの人は、強いショックを受けたあと過去の出来事として心の傷が癒えていくものです。しかし、全ての人がうまく心の傷を癒すことができるわけではなく受け止め方が異なるため、長期間悩んでしまう人もいるのです。
当院での治療法
トラウマによるダメージとは何か、わかりやすくお伝えします。フラッシュバックだけではなく、感情がにぶくなったり、逆に不安定になったり、自分には価値がないと思い込んだり、誰も信用できなくなったり、記憶がない生活時間帯があったり、眠れない、食欲がないなど、様々な症状がでてきます。まずは、どの症状が心的外傷後ストレス障害(PTSD)の症状なのか、つぶさに確認していきます。
- そしてPTSDとは、あまりにも強烈な心身の体験をした結果、通常は、徐々に処理されて過去のものになるはずのその記憶が、いまだ生々しく脳に残っている状態であると説明します。
(書庫に格納されるべきファイルが、いまだ日々の作業机の隅におかれたまま、という例えをしています。) - また、「脳が過剰にアラームを鳴らしている状態」という意味ではパニック障害に通じるところもあります。
その上で、改善を目指す具体的な症状と、目下の回復のゴールを明確に共有します。 - 活動記録表を記載して診察時にお持ちいただきます。
- それを踏まえて毎回の診察で、トラウマによる症状の頻度や程度を把握し、治療のすすみ具合や対策を相談していきます。
- 同時に、生活リズムや日常生活の活動内容の修正を提案します。うつ病などを合併する場合もあるからです。
- 薬物療法も必要に応じて提案します。その場合も、それぞれの内服の目的が、睡眠の確保なのか、苦痛な症状の対症療法的な緩和なのか、「過剰に鳴っているアラームを抑える」ためなのか、明確にお伝えします。
- また、あり得る副作用に関しても具体的にお伝えし、内服を中止すべき状況もご説明します。
- フラッシュバックなどの症状が落ち着いてきても、電車に乗れない、人混みがしんどいなど、生活に支障が残っている場合も多いです。
その場合は、負担が少ない場面に少しずつ慣れていただくリハビリを、お一人お一人の状況に沿って、デザインしていきます。 - また、病状に応じて、臨床心理士によるEMDR(眼球運動を指示することでトラウマの記憶の処理を促進させる技法)を提案する場合があります。
- 症状の頻度や、生活の支障の程度に応じて、減薬をすすめ、最終的には終診を目指します。
Q&A
- EMDRはできますか?
- 保険診療の範囲ではできませんか、当院併設の瑞枝カウンセリングオフィスで対応可能です。
- 私の症状はトラウマでしょうか?
- トラウマによる症状は多彩です。PTSDの診断基準を満たさなくとも、トラウマによる症状の場合はあります。まずはご相談ください。