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2016/11/03

習慣を変えるには:マンダラチャートを活用しよう

さて、前回に続いて、
習慣を変えるための、
骨太なお話、続けます。

注:
習慣を、
「長く続く症状」と、
読み替えてもらっても、
かまいませんよ。

まず、前回からの引用です。

『ヒトの持つ機能、
ヒトに「できること」を
たった4つに、
整理してみることです。

その4つとは、
・動く
・感じる
・考える
・信じる の4つです。』

思い出しました?

では、いきなり、補足です。
「感じる」「考える」を
それぞれ、
細かく2つに、分けます。

「感じる」を、
「感情」と「感覚」に、
「考える」を
「イメージ」と「ことば」に、
分けます。

さらに、「動く」を、
「性」「からだ」「お金」、
この3つに分けます。

(なんで?の答えは後ほど)

もう、何がなんだか、
わかりませんね。

1〜9の番号をふって、整理します。

1 からだ
2 性(的関係を含む対人関係)
3 お金
4 感情
5 感覚
6 イメージ
7 ことば
8 信じていること
9 変えたい習慣(症状)、

さらにこれを、次のような、
9マスの表に
まとめてみましょう。

「5|8|7|
|4|9|6|
|2|1|3」

底辺の213が「動く」、
左の縦の45が「感じる」、
右の縦の67が「考える」、
上の8が「信じる」
変えたい習慣が9。

9にかかわる要素が、
それを取り巻くように、
まとまりました。

お気づきの方も
おられるかもしれません。
これは、
マンダラチャートという、
思考整理の枠組みです。

一般的な説明は、こちらを参照。
http://www.mk-international.co.jp/Mandalachart/

使いやすいようにフォーマットを用意しました。
名付けて、習慣収支マンダラチャート。
こちらからダウンロードして下さい。

フォーマットを見ていただくと、
一目瞭然ですが、
自分にとっての1〜8が、
具体的に何なのか、
自由に書き込む欄が
9マスの外側に、ずらーっと
設定されています。
そこに、どんどん、思いつくまま、
書き込んでください。

なかなか、筆が進まない方には、
フォーマットの次ページにある
質問に答えるなかで、
整理できるようにしてあります。
(質問、いっぱいあります・・・)

もちろん、これを埋めるだけで、
9(習慣)が変わるわけでは、
ありませんが、
9を変えるためのヒントは、
この中にあります。
(すべてのヒント、と言いたいほどです。)

9という習慣(結果)を生み出す、
そのヒトのエネルギーの流れ、
その全体の収支決算書、
みないなものです、このチャートは。

だから、123は特に、
数値にできます。
(金額や回数、時間、頻度などとして)

目に見えなくとも、
4〜8も、
エネルギー、なんです。
多すぎたり、少なすぎたり、
バランスが悪いと、
しんどい結果になります。

どうですか?
あなたも、まずは、
書き込んでみませんか?

ところで、
なんで、よりによって、
1〜8の項目が、あの順で、
選んであるんだ?との疑問、
ごもっとも。

回答は2つ。

一つは、
この図式が、
診療する際の小椋の「頭の中」を
図式にしたものだから。
つまり、現場で役に立っている。
ただし、頭の中から
外に出たのは、今回がはじめて。
(だから、実際に患者さんに
書き込んでもらったことはない)

もう一つは、
このような考え方をする、
思想の体系があり、
そのエッセンスを、
日常臨床に使えるよう、
フォーマットに落とし込んであるから。

さて、まとめに入りましょう。

先程、収支決算書と言いましたが、
平たく言うと、
全体像が見える、ということ。

そのメリットは?

1 無自覚な部分が見えてくる。
これは、重要です。
なぜなら、一見、たくさん
書き込まれて、しんどそうな枠より、
「特になし」みたいな枠の方に、
ヒントが隠れている場合も多いから。

2 援助者と状況を共有しやすい
どこが手をつけやすいか、
どこを修正すれば、どこに変化が生じるか、
作戦地図のように、活用できます。

さて、
習慣を変えたいと思ったとき、

Do:
まず、
マンダラチャートを使って
全体像を整理してみる。
それをもとに、作戦をたてる。

Don’t:
全体像に無自覚なまま、
いきあたりばったりの、
成果のでない努力を続け、
結果的に、
同じ行動を繰り返す。

今後の予定ですが、
このチャートを活用して、

28号では、アルコール依存症
29号では、躁うつ病の
具体的なケースを一緒に考えてみましょう。
30号では、習慣を変えようとするときに、
役に立つ、いくつかの基本的な知識を確認します。
31号では、習慣って、なんで、変えにくいのか?
「現状維持バイアス」という用語をキーワードに、
まとめてみます。

いかがでしたでしょうか?
同じ悩みをお持ちの方は、
ぜひ一度、お問い合わせください。