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2019/10/05

何もしないことに耐えられないあなたへ⑦:「サレンダー(surrender)」は恐くない



さて、
何もしないことに耐える、
というテーマが、続きます。

耐えられるように
なるためには、
「考える」の暴走を
止める必要がありましたね。

そのための対策として、

A:「観察者の私」を呼び起こす
B:「感じる」を活性化する
C:「信じる」を修正する

この3つがある、と整理して、
前々回、前回で
A、Bについて扱いました。

今回は、
Cについて、
取り組んでみましょう。

・・・

まず、
エックハルトの本の
キーワードの一つである
surrenderサレンダー:服従する)。
※以下、サレンダー、と記します。

彼によると、
いま、ここで起きている現実が
とても苦痛に満ちている時、
人にできる対策は、
次の三つしかない、と断言します。

1:その現実から逃げる、
2:その現実を変える、
そして、
3:サレンダー

つまり、
逃げることも、
変えることもできない
現実に対しては、

それを否認せずに受容し、
悪あがきをせずに静かに味わう、
それしか、選択肢はない、
ということです。

なんとも
救いようのない空気が
漂ってしまいそうですが…。

皆さんから、こんな声が、
聞こえてきそうです…

サレンダーの方がよけい
しんどそうだよね…
だから、少しでも、
(実際は、無理かもしれないけど)
現実から逃げるか、
現実を変える方法を
探し続ける方が、マシではないか…。

確かに、誰しも、
そう、思いがちです。

でも、まさに、この瞬間から、
「考える」の暴走が
始まるのです。

実際にはない、
現実から逃げる方法や
現実を変える方法を、
探し続けようとするわけですから。

その「考える」には、
終わりがないのです、
だって、
答えがないのですから。

・・・

だから、
エックハルトの、
現実への向き合い方についての、
この整理の仕方は、

「考える」の暴走を止めるために、
すごーく、効くわけです。

できることは、
3つしかない。

1、2ができそうなら、
とことん、集中して、やる。

1、2が無理なら、
3しかない。

その3を恐れて、
無理な1、2を探し続けるのが、
「考える」の暴走、
というわけです。

そして、
この、3を恐れる、
という部分が、
修正を要する、
信じる」に
なるわけです。

3は恐ろしいぞ…、
という「信じる」、
ですね。

・・・

ところで、
3:サレンダーは、
そんなに、
恐ろしい選択肢なのでしょうか?

エックハルトは、
サレンダーについて、
全く違う感覚を持っています。

一番、わかりやすいのは、
このシリーズの最初にお伝えした
うつ病になった
Bさんの、例です。
覚えておられますか?

その一部を、
抜粋してみます。

・・・

ボーッとTVを見てみる。
いままで、見たことのない
時間帯のTV。
主婦は、こんなの、
見ているのか…。

午後になると、
居間に日差しが差し込む。
ほこりが空中に
浮いているのが見える。
落ちそうで、落ちない、
そして、流されていくのを
追ってみる。

夕方になると、
放課後の子どもたちが
帰ってくる声が聞こえる。

けっこう、うるさいな…
なんで子どもは、あんなに
元気なのか…まあ、そんなもんか…

今日のオレは、
全く、何もしていない…、
トイレには行ったが…
(抜粋終わり)

・・・

これ、まさに、
サレンダー状態です。

これ、そんなに
苦行をしているように
見えますか?

さらに、付け加えると、
エックハルト自身は、
このサレンダー状態を
2年間(!!)
続けていたわけです。

これも、
このシリーズの最初にお伝えした、
転機となった夜の後の、
エックハルトの様子を、
抜粋します。

・・・

ちなみに
エックハルトはその後、

二年間、毎日
街の公園のベンチに座り、
その日が移りゆく姿を
至福の中で見守って過ごして、

家族からは
正気を失ったと心配されつつ、

徐々に、
彼の教えを請う人が増えて、
カウンセラーとして
働いていくことになります。
(抜粋終わり)

・・・

そうなのです、
この状態は、
エックハルト級になると
「至福」なのです。

だから、
3:サレンダーは恐い、
という「信じる」は、
修正の余地があるのです。

そして、
その修正の結果、
3:サレンダー
という選択肢を選べるようになると、

「考える」の暴走を
止めることが、
できるのです。

・・・

何もしないことに
耐えられない時、

Do:
サレンダーという状態を
自分の「信じる」は
恐がっているのだと、
まずは、自覚する。

Don’t:
サレンダーという状態を
無自覚に
恐がり続ける。

さて、次回は、
より具体的に、どうすれば、
サレンダーという状態に
親しむことができるか、
チャレンジしてみましょう。

ちょっと、めんどうですが、
結局、わかりやすくなるので、
このメルマガでも紹介してきた、
認知リテラシーについての
簡単な復習から始める予定です。

それでは今週も
マイペースで乗り切りましょう! 

いかがでしたでしょうか?
同じ悩みをお持ちの方は、 
ぜひ一度、お問い合わせください。