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2020/08/31

アプリ「みっぷ」に込められた願い⑨:正常と異常という分類は多数派にしか役に立たない



さて、ジラールの話題も
もうすぐおしまいです。

前回は、こちら↓

より整理がしやすいように、
Do、Don'tを加筆していますので、
そこだけでも、目を通してもらうと
よいかと思います。

これでやっと、
このシリーズの最初の疑問に
取り組む準備が、できたわけです。

・・・

一つ目は、

このつらい日々の療養生活って、
マイナスをゼロにもどすだけの
苦行なのか?

でした。
(疑問A、としましょう)

皆さん、
どう思われますか?

ジラールの理論を知った
いまの私たちは、
次のように
答えることができます。

そう、思うのは、
神話(表)としての精神医学を
信じこんでいるからだ、と。

・・・

ここで、用語の意味を
再確認するのも、よいでしょう。

神話(表)とは、

ものごとの実情について、
わかりやすい説明を与えると同時に、
ある、大義名分のために、 
ほんとうのことを隠してしまう、
その結果、
ほんとうのことを知っている者には
ひどい苦痛を与える、
そんな物語(ストーリー)、

でした。

神話(裏)とは、

神話(表)によって隠されてしまう
ほんとうのこと、

でした。

その、ほんとうのこととは、
大義名分のために行われた
何者かの犠牲、
でしたね。

・・・

神話(表)としての
精神医学は、

精神症状は、
異常(マイナス)であり、
精神科医療によって
正常(ゼロ)にもどすことが
望ましい、と語ります。

疑問Aにさいなまれる方は、
この神話(表)から
自由になれば、
楽になります。

自由になるには、
神話(裏)を
しっかりと自覚すればよい。

神話(裏)とは、

社会を階層喪失から守るという
大義名分のために、

ほんとうはそんな区別は
できやしないのに、

精神症状を持つ者を異常とし、
健常者を正常として、
両者を区別し、

前者をいけにえとした、
ということです。

・・・

ここで、
読者の皆さまにはおなじみの、
PSMという用語を用いると、
もっと、整理できます。

精神症状を持つ者を
少数派、
持たない者を
多数派、とすると、

本来、
多数派か少数派か、
という分類でしかない状況を、

神話(表)が、

正常と異常、
健常者と精神障害者、
という人為的な分類に
置き換えた、
ということです。

人為的、とは、
多数派に都合がよい、
ということです。

多数派が、
自分たちの社会を
階層喪失から守るために
用意した、
ということです。

・・・

発達障害の診断を受けて
とてもショックで落ちこんだ、
という方、多いです。

自分は、
いままで、一生懸命、
「ふつうを目指していたのに」
と。

私たちの社会は、
そうとは自覚できないまま、
小さい頃から、
正常と異常、という
人為的な分類に、
洗脳されきっています。

それが、人為的であること、
多数派にしか役に立たない
分類であること、を、
強烈に自覚することが、
まず、第一歩ですね。

・・・

次回は、

この私の苦しみを、なぜ
社会の多くの人たちは、
まるでなかったかのように
生きているのか?

について、
取り組んでみましょう。

・・・

みっぷをきっかけに
ジラールの理論を学ぶ時、

Do: 
正常と異常とは
人為的な分類であると知り、
多数派と少数派という
より実情にそった分類に
頭を切り替える。

Don’t: 
正常と異常という
人為的な分類を信じつつ、
自分は異常に分類されると自覚して
落ちこむ。

いかがでしたでしょうか?
同じ悩みをお持ちの方は、 
ぜひ一度、お問い合わせください。