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2021/08/02

PSMのための雑談との付き合い方⑪:「おもてなしの役割」のための工夫



さて、
雑談についてのシリーズ、
今回は、11回目になります。

前回は、こちら↓

前田さんは、
共同注意を求める衝動を
そのまま雑談で出してしまうから
うまくいかないのだな、
ということがわかりました。

そのまま出してしまうと、

雑談の4つの機能、
1:世間を維持する役割
2:相手へのおもてなしの役割
3:ブレーンストーミングとしての役割
4:ストレスのはけ口としての役割

そのいずれの役割も
果たすことのない発言に
なってしまうから、
ということでしたね。

今回は、予告通り、
どのように工夫すれば
その役割に落とし込めるのか、
考えてみましょう。

小椋による
前田さんのカウンセリングが
続きます。

・・・

まず、ポイントは、
相手へのおもてなしの役割
これを、前田さんの発言の中に
いかに取り込むか、ですね。

前田さんは、
アニメの二次創作を扱っている
同人誌について、どうしても
語りたい。

でも、かなり
マニアックなテーマで
他の人とは共有しにくいから、

そのテーマで
1や3にもっていくのは、
正直、難しい。

前田さんの
同人誌への熱い思いを、
どのように工夫すれば、
他の人への「おもてなし」に
なるのか?

前田さんは
話の筋はわかるが
具体的にどうしたらよいかわからず
ポカンとしています。

・・・

小椋が続けます。

熱い思いを
そのまま放出しただけでは
共同注意を強要するだけになる。

熱い思いを、
他の人にとっても
プラスのエネルギーになるように
変換して、放出すればよい。

そうすれば、
それは、前田さんなりの
おもてなしになります。

そのためには、まず、
前田さんが
同人誌に没頭する、
そのプラスの面を
自覚する必要がある。

プラスの面って、
何か、思いつきますか?

前田さんは、
ポカンとしている。

誰しも、
周りからみるとすごいな、
と評価されることでも

努力もせず自然とできることは
プラスだと自覚できない場合が
多いですね。

前田さんって、
自分の投稿した作品の
評価って、気になります?

それは、まあ、いちおう
気にしますが、
これは好き嫌いの問題だから
批判する人はどうしても
いますよね、
でも、そんな、いちいち
気にしていたらやってられないし、
でも、ちゃんとわかって
コメントしてくれる人も
一定、いるんでね、
まあ、続けているからなんですけど、
ま、とにかく、好きだから
やっていけるんだと思いますが、
あんまり、こんなこと
考えたことないですが、
とにかく、好きだから・・・
自分がいいと思う表現を
どんどん、やるっていうか・・・

前田さん、いまの、
ICレコーダーものですが

は?

それ、プラスの面なんですけど

え、そうなんですか?

はい、
他人の評価を必要以上に
気にせず表現できるって、
苦手な人には、かなり
難しいことなんです、
前田さんは、それ、
自然にできているので
そのプラスが
自覚できていないようですよ。

そうなんですね。

そうなんです。

自覚しましょう。

はい。

・・・

そのプラスの面が
自覚できると、

それを、他の人への
メッセージにして
前田さんの発言を
締めくくればいいんです。

例えば?

前田さんが、
同人誌の話を
ぶちかますじゃないですか

その最後に、
みんなも、
他人の評価なんか気にせず
やりたいこと
どんどんやったらいいと思うよ!
のセリフを追加するだけで
ぜんぜん、
みんなの反応、変わってくると
思いますよ。

なるほど、
そんなもんですかね。

みんなも、
それぞれ、ほんとうは
したいことあっても、
いろいろ、気にして
後回しにしていること
いっぱいあったりします。

そこに、前田さんの発言が
背中を押す、という
おもてなしの役割を
果たすことになるんです。

ふむふむ、
みんな、そうなんですね。

そうなんです。
だから、前田さんが
同人誌に没頭する、
プラスの面、

つまり、他の人にとっては
なかなかできないことを
サラッとやっている、

そのプラスの面を自覚して、
それを、自慢話じゃなくて、
みんなを応援する気持ちで
メッセージとして取り入れる、
それが、おもてなしになる、
ということですね。

なるほど、こんど
ちょっと、やってみます。

・・・

ただし、
コツをもう一つ。

自分の発言は、
一回、15秒程度に
抑えましょう。

ストップウオッチで
実際に図ってみてください。

これぐらいのかたまりの
発言になるな、
という感覚を
覚えてください。

どんなに詳しく言いたくても
一回、15秒で区切る。

そして、周囲の反応を
ちょっとみて、
続けられそうなら続ける。

で、
15秒を、4回繰り返すぐらいで
最後のメッセージを言う。

そんな発言になっていたら、
前田さんの雑談力、
アップします。

なるほど、
やってみます。

・・・

雑談が苦手で困っている時、

Do: 
おもてなしの役割を果たせるように
話したい内容の、
他の人にとっての
プラスの側面を自覚して、
それを締めくくりの
メッセージとする。

Don’t: 
おもてなしの役割を放棄する、
あるいは、
自分の中に他の人にとっての
プラスの側面なんてないと
思い込む。

いかがでしたでしょうか?
同じ悩みをお持ちの方は、 
ぜひ一度、お問い合わせください。