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2022/04/04

「木」に学ぶ②:それぞれの「所属感」を求めて



さて、前回から
新しいシリーズが始まっています。

こちら↓

今回は、その2回目です。

前回、宿題がありましたね、

あなたにとっての
大地」とは何ですか?

木が、
根をしっかり伸ばす・・・、

生きていくために 
必要なエネルギーを
しっかりとるために・・・、

そのような「大地」とは
自分にとって何か。

前回は、具体例として、
自分のからだ
家族や土地、文化や価値観
経済活動
を挙げました。

そして、それが
思い通りにいかない場合も
多いと、お伝えしました。

読者の皆さんは、
自分にとっての「大地」として
何を思い浮かべましたか?

・・・ 

「大地」をイメージしても
ピンとこない場合、

次のように
言い替えてみてもOKです。

自分にとって
そこに自分がいてもいい」と
思える場所は、どこか。

場所とは、物理的な意味での
空間でなくともよいです。

誰か、あるいは何かと
触れあっている、その瞬間、
というイメージでもよいです。

その瞬間の特徴を
一言でまとめると、

自分がそこに属している感じがする、
つまり、所属感が得られる、
ということになります。

この言い換えで、
もう一度、
イメージしてみて下さい。

自分にとって、
所属感が得られる、そんな
瞬間や場所は、何か・・・。

・・・

どうですか?

大地」と言われるよりも
思いつきやすいかも知れません。

仮に、
しっかりした
睡眠覚醒リズムがなくとも、
安心感が持てる家族が
いなくとも、
安定した十分な収入が
なくても、

いま、生きている、
それだけで、何かしら、
自分の大地とのコンタクトを
誰しも、とっているはずです。

それをまず、
自覚しよう、ということです。

そのために、
ヒントになりそうな例を
挙げてみますね。

・・・

一つは、
特定のアーティストや
作品へ強いラブ、ですね。

どんなに人ゴミが嫌いでも
ライブがあれば、行く。

その瞬間、その場において
自分はここにいていい、と思える。

それ、その方の
大地」なんですね。

・・・

あるいは、ペット

決して、十分な世話ができるほど
自分の体調もよくないし
経済的にも余裕がないのに、
何匹もペットがいる。

でも、ペットは自分を
必要としている。
その、ペットと自分の
共同体、それへの所属感
ですね。

・・・

あるいは、静かな
人里離れた山林

腐葉土の匂い、
歩み入ると妙にふわふわめり込む
土の感触。

どれだけ人の声や
車の音に自分がやられているか
しみじみわかる。

あー、ここが
自分の居場所なんだ・・・、
ホントはここに住みたい・・・。

・・・

あるいは、
Uber Eats(ウーバーイーツ)

いままで、ろくな仕事に
出会ってない・・・、
上司に怒られ、何をやっても
ダメダメダメ・・・、でも
はじめて、仕事をして
ありがとうって、言われた、
この人に夕食を配達して、オレ、
人の役に立ってるな・・・、
オレ、これやってても
いいんだな。

・・・

あるいは、
同人誌

仕事も家庭も、
問題だらけ。とにかく
やめることができないから
やっている、でも、
月に2回の同人誌のミィーティング。
あまり貢献はしてないが、
何もしていないわけでもない・・・、
ここは、足を運ぼうと思える
なぜだろう?
所属感?

・・・

あるいは、
観葉植物の水やり

発病して以来、
ほとんど寝たり起きたりの生活。
家族には世話になってばかり、
家事もほとんど任せている・・・、
肩身が狭すぎる・・・、でも

元気だった頃に自分で買った
観葉植物、それだけは
世話している、なんでか
わからないが・・・。
とにかく、この子(観葉植物は)
私を責めるような目で
見ることはないよな、
この子の前では、私、
いていいよなと思える。

・・・

あるいは、
小説や哲学書

引きこもってもう
何年になるか思い出せないが、
自分と同じような感覚や
考え方をしている人がいるんだ、
驚きだ、国も時代も違うのに。

いま、自分は誰にも
必要とされてないし、
もう親も半分、
あきらめているだろう、
追い出されないだけ、ましか、
でも、
自分と似た人は、いるんだ、
というか、いたんだ、というか
いまもどこかに、いるんだろうな、
この不思議な感覚、なんだろう。

はい、それ、所属感です
(小椋のツッコミ)

・・・

あるいは、筋トレ

大学に行かなくなって
1年にもなるかな。
もう、いろいろメンドウになって・・・。

でも、大学受験の夏以降、やってなかった
筋トレを再開、これは、いいな。

ぶよぶよになっていたからだ、
ちょっとずず、手応えある。
からだ、うそつかない、
そんな感じだな、
なんだか、落ち着く、なんでだろう。

(はい、それも所属感です)
自分と、自分のからだという
そのチームへの、所属感ですね。)

・・・

さて、
いかがでしょうか。

大地」というイメージからは
ちょっと遠い印象の
エピソードも多いですが、

「自分はここにいていいんだ」
という感覚をヒントにすると
共通するポイントが
伝わると思います。

その、かすかな感覚、
それに注目して、そこから
自分の「大地」に相当するものを
育てて行く、
そんなきっかけになると
いいですね。

・・・ 

「木」のイメージから 
療養のヒントを得ようとする時、 

Do:  
自分にとっての「大地」とは何か 
考えてみる。  
(前回と同じです)

Don’t:  
自分には「大地」が感じられないと
落ち込む。
※病状によっては、
「自分はここにいていいんだ」
という感覚が
得られにくい場合があります。
その場合は、より優先順位の
高い取り組みを担当医と
相談してみて下さい。

いかがでしたでしょうか?
同じ悩みをお持ちの方は、 
ぜひ一度、お問い合わせください。