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2022/04/18

「木」に学ぶ④:「光の方向を見失わない」ためにできること



さて、
シリーズ「木」に学ぶ、の
今回は4回目です。

前回はこちら↓

一朝一夕には
得るのことのできない、
あの、幹の太さ・・・、

傷を負っても成長を続ける、
彼ら(木たち)の
あの、黙々とした信念、
どこからくるのか?

という問いで、
前回が終わっています。

今回は、
「木」から学べる5つのポイント、

1:根をしっかり伸ばす
2:幹を太くする 
3:光の方向を見失わない 
4:枝が折れても根元から新芽を出す 
5:落葉にいつまでも執着しない 

この中の
3:光の方向を見失わない 
について、
取り組んでみましょう。

・・・

庭木などを、
別の場所に植え替えて、

日光の差し込む方向が
今までと真反対に
なったとしましょう。

しばらくその庭木は、
光の方向とは逆を向いていますが、

日が経てば徐々に、
その茎や葉を、光の方向に
向けるようになります。

この特性は、
植物全般が持つ
光屈性」(ひかりくっせい)
と言われています。

茎の日陰側に、
オーキシンという
植物の成長ホルモンが集積して、
茎を日光の方に向けさせる、
というメカニズムが知られています。

すごい・・・。

つまり、
成長が足りない側に、
成長ホルモンが集積する、
ということのようです。

その結果、
光の方向を見失わず
茎が伸び、
成長することができる。

これ、
人間に当てはめると、
どうなるのでしょうか?

・・・

まず、
人間にとって、そもそも
成長とは、何でしょうか?

もちろん、答え方は
たくさんあるでしょうが、
小椋の提案する、
最もシンプルな回答は
次のようなものです。

人間の成長とは、
その人にとって無自覚な部分が
自覚できるようになることだ。

???

例えば、
子供たちは、最初のうちは、
親の言いつけを守ることで、
自分にできることが
増えていく。

つまり、無自覚な部分が
自覚できるようになる。

別な言い方をすると、
未開発な部分が
開発されていく。

でも、反抗期になると
親の言いつけに
反発するようになる。

反発することで、
従順であるだけでは
開発されない部分が
開発されていくから、ですね。

いわば、
無自覚な部分に
成長ホルモンを集積させて、
自覚できる部分に変えていく、
それが、成長の方向だ、
つまり、光が差し込む方向だ、
ということになります。

・・・

だとすると、
彼ら(木たち)を見習って、

私たちが、光の方向を
見失わないようにするには、

何に気をつければ
よいのでしょうか?

その都度、
自分に次のような問いを
投げかけるとよいでしょう。

今の自分の行動は、
自分の無自覚な部分を
自覚できる自分になるために
役に立っているか?と。

無自覚から自覚へ、
という言い回しの言い替えは、
いろいろできます。

未開発から開発へ、
コントロール困難からコントロール可能へ、
などなど。

・・・

彼ら(木たち)が私たちに
感銘を与えるのは、
日陰側に、
成長ホルモンを集積させる、
その徹底ぶり、でしょうね。

光が差し込む方向が
コロコロ変わっても、
あ、こんどはこっちだ、と
さっさと、成長ホルモンを
集積させる部分を変化させる。

必要なら、グニャグニャと
方向を変えながら
茎を成長させていく。

・・・

ところで、
無自覚とか、自覚とか、
似たようなテーマを、
どこかでみっちり取り組んだ記憶、
ありますよね?

そう、先だっての
身体リテラシー入門のシリーズで、
エッジ」という用語で
登場しています。

エッジ(境界)とは、
自我のゾーンと、
自我ではないゾーンとの
境界、という意味でした。

単純に置き換えると、
自我のゾーンが
自覚できている部分で、

自我ではないゾーンが
無自覚な部分、と言えます。

つまり、成長とは、
エッジの向こう側を
エッジのこちら側に取り込み続ける、
そのプロセスのことだ、
とまとめることが、できますね。

・・・

でも、先だってのシリーズで
お分かりのように、
エッジとの付き合い方は、
なかなか、大変でしたよね。

そう簡単に、
向こう側を取り込むなんて
できなかったです。

でも、ここからが
今回のポイントです。

いますぐ、エッジの向こう側を
取り込むことができなくても、

エッジの向こう側に
視線を合わせ続けることは
できる。

いますぐ、できなくても
それが、自分の成長の方向だ、
ということ。

つまり、成長の光が
差し込む方向だ、ということ。

エッジのありどころに
目を伏せなければ、

光の方向を見失うことはない、
とうことですね。

・・・ 

「木」のイメージから 
療養のヒントを得ようとする時、 

Do:  
光の方向とは
成長の方向で、それは
エッジの向こう側から
差し込むと知る。

Don’t:  
自分はエッジの方向に
視線を向けることすら
恐ろしく、だから
ダメなんだと落ち込む。

※身体リテラシー入門では、
「攻め」だけでなく
「守り」が重要でした。
成長のプロセスも時に
休息が必要です。
エッジから目を背けるタイミングも
必要です。
が、自分のエッジが
どこにあるか、例えるなら
どこの曲がり角をすすむと見えてくるのか、
その道筋を記憶しておくことは
大切ですね。
それが、光の差し込んでくる「であろう」
方向の記憶、
ということになります。

いかがでしたでしょうか?
同じ悩みをお持ちの方は、 
ぜひ一度、お問い合わせください。