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2017/04/21

筋肉痛が脳の休息を妨げる理由


今回は、
休息のとり方についてのお話です。

よく相談を受けるパターンは、
・予定がない休日の過ごし方がわからない
・日中、ずっと寝ているのに休息がとれない
などですが、
今回は、後者に焦点をあてます。

脳という臓器の休息が、
一番のくすり、という状況は、
うつ病でも躁うつ病でも、
パニック障害でも統合失調症でも
みな同じですので、
疾患を問わず、参考になると思います。

結論を先に言うと、
交感神経系が優位になっているから、
となります。

交感神経系とは、
からだの機能を自動的に調整する
自律神経系の一つです。

もう一つの副交感神経系と
ペアになって、
どちらが優位になるかで、
からだ全体の機能を調整しています。

交感神経系は、
いわば「戦いモード」。
血圧、脈拍、呼吸数、全身の代謝を上げ、
瞳孔は開き、意識の覚醒度は上がり、
唾液の分泌や食欲は低下し、
からだの痛みは感じにくくなります。

副交感神経系は、
いわば「休息モード」。
上記の逆、ですね。

日中もずっと横になっていても、
実は「戦いモード」になっているとしたら、
休息はとても、とれません。

第26号で紹介した
ヒトの持つ4つの機能、で言うと、
確かに「動く」は、
していなくても、
「感じる」「考える」「信じる」
のどれかが、
しんどい状態だと、ヒトは
「戦いモード」になってしまいます。

では、どうすれば、
「休息モード」になれるでしょうか?

一つのアプローチは、
筋肉に注目することです。
特に、慢性の筋肉痛、ですね。

PSMの方で、
肩こり、腰痛、
首が痛い、足が痛いなどの
訴えをされる方、
とても多いです。

あなたは、からだのどこかが、
痛くないですか?

あるいは、
痛いとまではいかずとも、
からだの芯がすごく硬い、
とか。

最近、慢性の筋肉痛と、
自律神経系との
関連の研究がすすんでます。

急性の筋肉痛

交感神経系の優位

その筋肉の部位の血流低下

筋肉痛の悪化

筋肉痛の慢性化

という悪循環がわかってきました。

また、筋肉痛自体が、
ケガとかでなくとも、
メンタルのストレスで発生することも、
わかってきました。

結局、PSMの方の場合、

メンタルのストレス

筋肉痛

交感神経系の優位

休息がとれない

精神状態の悪化

という悪循環になってしまいます。

これ、すごく、
いやじゃないですか?

筋肉痛が、悪循環に、
一役、買っているわけです。

もっと言うと、
運動不足も
慢性の筋肉痛を悪くします。

じゃ、運動すればいいのか?
でも、それでは、
よけい、交感神経系が優位になる。
がんじがらめ・・・

なんだか、
気分が暗くなりますね。

どうすればいい?

自分の筋肉との付き合い方を
変える、
その必要があります。

副交感神経が優位になるような、
筋肉との付き合い方、ですね。

深くリラックスした状態で、
硬くなった筋肉が、
ほぐされていく・・・
痛みがやわらいでいく・・・

ヨガ、太極拳?
ピラティス、ロルフィング?
トリガーポイント・マッサージ?

共通点は、
深い呼吸とともに行われる
筋肉のストレッチ、でしょうね。

さて、
日中、ずっと寝ているのに
休息がとれない時、

Do:
筋肉との付き合い方を変える

Don’t:
ロキソニンを常用する
(これも、いずれ効かなくなり
悪循環から脱出できなくなります)

今回は、具体的な方法までは、
お伝えできませんでした。

次回から数回にわたり、
・一番簡単な呼吸法
・横隔膜をイメージした呼吸法
・インナーマッスルの解剖学
・ストレッチの実際
などのテーマでお送りします。
(しばらく、続くんだな・・・)

いかがでしたでしょうか?
同じ悩みをお持ちの方は、
ぜひ一度、お問い合わせください。