精神疾患をかかえつつ働く、その目的は?
今回は、
読者の方からの質問に
お答えする形でまとめてみます。
就労を目指して、
デイケアに通所中のPSMの方。
スタッフの助言で、
次のことを確認するように、と。
「自分は、何のために働くのか?」
実際に働きはじめたあと、
しんどくなったとき、
それがしっかり自覚できていると、
がんばれるから、と。
そこで、参考までに、
先生は、どうなのか、と。
うーむ(苦笑)
確かに、その通り。
働く目的が見えなくなって、
働くことがつらくなる、
そんなPSMの方の
相談に乗ることは多いです。
今回は、逆に、
質問されてしまった・・・
でも、
私もPSMなんだから(苦笑)
これを機会に、自分もふくめて、
皆さんと一緒に
考えてみましょう。
PSMのみなさん、どうですか?
何のために、働いていますか?
あるいは、
何のために、働くことを、
目指していますか?
自分の生活費を稼ぐため?
妻子を養うため?
親からの仕送りや、
生活保護から脱却したいから?
その職業に憧れているから?
理想の生活がしたいから?
働いている方が、
かっこいいから?
とにかく、
お金持ちになりたいから?
働いていないと、
親がうるさいから?
世間体がまずいから?
病気が治ったことを、
証明できるから?
あるいは、
何かの理由で、
働くことを、
あきらめていますか?
病状が重くて、
とても勤務できない?
毎日の生活だけでも、
たいへんなのに、
働くなんて、とても無理?
あるいは、
自分の年齢だと、
雇ってくれるところがない?
働いていた時、
すごく傷つくことがあって、
もう一度、
働くことが怖い?
そもそも、
働いたことがないから、
自信がない?
・・・
いかがですか?
働くって、
なんなんでしょうね・・・。
PSMの方の、
働くことにまつわる、
夢と現実は、複雑です。
それを、
少しでも整理するために、
こういう説明は、
どうでしょうか。
働くとは、
A 価値を相手に提供して、
B 対価として金銭を得ること。
ポイントは、3つ。
1 Aの対価は、金銭以外にもある
2 Bの金銭は、手段である
3 AとBの組み合わせ(働き方)は
時代によって大きく変わる
説明しましょう。
1は、
相手に価値を
提供した時に得られる、
喜びや達成感、自信、
人とのつながり、などを
想像してみて下さい。
専業主婦の方が、
こころをこめてつくった夕食で、
家族が笑顔になる状況、など。
2は、
「お金は使わないと、
ただのお金」ということ。
何のためにお金が必要なのか、
目標を自覚していないと、
いずれ、むなしくなります。
生活費だけを稼げばいい、
と思っていると、
不思議と、本当に
それ以上は稼げなくなります。
3は、
例えば、ネット通販など、
昔では考えられなかった、
お客さんと対面せずに、
商品が売れる、
そんな働き方も、現れています。
働くことについての、
固定観念を、
もっていませんか?
さて、
働く目的を考える時、
Do:
・金銭以外の対価は何か?
・金銭の使用目的は何か?
・働き方の理解に固定観念はないか?
をチェックする。
Don’t:
働くとは、
生活費を稼ぐために、
雇われて、賃金をもらうことだ、
それ以外、何がある?と、
そこで思考を停止してしまう。
次回は、小椋の職歴も交えながら、
このテーマについて、
引き続き考えてみましょう。
↓
いかがでしたでしょうか?
同じ悩みをお持ちの方は、
ぜひ一度、お問い合わせください。