2019/09/23
精神障害者と起業⑦:稼げるビジネスモデルとは?
さて、今回は、
独立・起業も視野にいれた
活動をされている患者さんへの
インタビューシリーズ、
その2回目です。
1回目は、こちら↓
今回は、
クリニックに通院中の
20代、女性で、
病状を抱えながらも、
ご自身のサイ トで
オリジナル雑貨(以下、雑貨)の
通販を実践されている、
Mさんをご紹介します。
小椋が作成した質問事項をQ、
文章で返答を頂いたものをAとして、
Mさんの了承のもと、
段落の修正以外は、
原文でシェアしますね。
会社で働く、
という選択肢以外にも、
自分を表現し、
対価を得る方法がある、
その希望となれば
幸いです。
また、
人それぞれの
ペースがあります!
Mさんと比較して
自分はなんてダメなんだ、
と落ち込むよりは、
じゃあ、自分が目指せる
次の目標は何だろうか、
と考えてみてくださいね。
・・・
Q1:
M さんの病状について、
一番きつかった頃と
現在とを比較しながら、
お教えください。
A1:
食事とお風呂以外は
ベッドから起き上がらず
過ごしていました。
うつがひどく
何をやっても面白くなく、
楽しいことが分からないという状態です。
睡眠のリズムが
滅茶苦茶でしたので、
起きたら深夜で
コンビニしか開いておらず、
できることもなく退屈でした。
現在は
毎日が穏やかな気分で、
朝〜昼に起きて
夜寝るリズムができており快適です。
楽しいという気持ちも
普通に感じるようになりました。
気分がいいので
何かやってみたいと
自然に思うようになりました。
・・・
Q2:
雑貨の製作・販売を
始められたきっかけについて、
お教えください。
A2:
元々雑貨デザインの仕事をしており
知識がありました。
チンチラという動物を飼っていて、
世間ではグッズがほとんど
販売されていなかったので、
需要があるのではないかと考えました。
また、
傷病手当金の受け取り期間が満了となり
収入がないと生活できないと、
ある意味追い詰められた状況も
きっかけです。
・・・
Q3:
どんな雑貨を
製作されていますか?
(種類、使用する素材、
製作に要する時間、可能であれば写真も)
A3:
動物のチンチラをモチーフにした雑貨。
キーホルダー、文房具、
バッグ、ポーチ、スマホケースなど。
雑貨に施すアートを
描くのに半日、
デザインを配置する作業と
発注に1〜2日。
・・・
Q4:
ご自身のサイトは、
どのように立ち上げ、
どのように運営されていますか?
A4:
baseネットショップという
サービスを利用しております。
baseは簡単なので、
知識がなくても
すぐに立ち上げられます。
TwitterとInstagramを使って
集客しています。
ターゲットが自分と同じ
チンチラを飼育している方なので
交流も楽しんでいます。
仕入れは
同人グッズの製作所や
OEM業者をたくさん、
使い分けています。
梱包&発送作業は
同棲しているパートナーにも
手伝ってもらっています。
・・・
Q5:
雑貨の製作・販売の中で、
M さんなりの工夫をしている部分を
お教えください。
A5:
写真の質で
売上が大きく変わるので、
商品を自然光の中で
綺麗に撮る。
できるだけ月1回は
新商品を出す。
それから、
デザイン制作は
エネルギーを使うので
体調によっては
できない日があります。
そういう日は
簡単な作業や、
本を読んでの経営の勉強など、
省エネな内容に取り組むように
工夫しています。
(インタビューの後半は
次回までお待ちください!)
・・・
ちんちらって、
ご存じですか?
小椋は、
Mさんに説明されるまで
知りませんでした。
でも、
ちんちらが大好きで、
ちんちらを飼っていて、
ちんちらだらけの
雑貨があると
しあわせ♡、
という方たちは、
多数派ではないにしても
存在しているわけです。
その顧客層を見出し、
(=顧客の創出)
その方たちのハートを射貫く
商品を届けることができると、
(=商品開発と広報)
ビジネスとして
成立するわけです。
(=機能するビジネスモデル)
・・・
さて、
PSMの立場でも
起業できるのか
という不信がよぎる時、
Do:
ビジネスモデルが
機能していれば、
PSMであろうが
なかろうが、
ビジネスは成り立つと知る。
Don’t:
ビジネスが
うまく行かない原因を
PSMであることに
求める。
<編集後記>
Mさん、
シェアさせて頂き
ありがとうございます。
勤務時代の経験があったり、
生活がかかっているとはいえ、
よく練られた
ビジネスモデルがあれば、
PSMでも
ここまでやれるぞ、
という素晴らしい
実例かと思います。
次回は、
インタビューの続きです。
PSM「でも」、
ではなくて、
PSM「だからこそ」、
という強みも
語っていただきますね。
いかがでしたでしょうか?
同じ悩みをお持ちの方は、
ぜひ一度、お問い合わせください。