2019/10/05
何もしないことに耐えられないあなたへ④:思考の暴走を止める3つの方法
さて、
何もしないことに耐える、
というテーマが、続きます。
何もしないことに
耐えられないのは、
「考える」(というヒトの機能)が
暴走しているから、
でしたね。
暴走すると、
何が起きるかというと…、
「当事者の私」が
私の全てだと、
誤認してしまうわけです。
当事者の私、とは、
「考える」の奴隷になり、
過去の後悔や
未来の不安にさいなまれ続ける、
苦痛の当事者としての、私、
でしたね。
そして、その時、
「観察者の私」は、
吹き飛んでしまっている。
かといって、
その「考える」を止めることは、
当事者の私の死に等しいぐらい、
恐いこと。
だから、
暴走が止まらず、
「動く」を巻き込んでしまう。
うつ病の療養の場合なら、
静かに休息をとればよいところを、
やみくもに行動を起こそうとして、
結局、うつ病がよくならない…、
ということを、
このところの3回で、
見てきたわけです。
そこで今回は、
その暴走をどうやって止めるか、
エックハルト・トールの本から
探ってみましょう。
・・・
小椋風にまとめると、
対策としては、
次の3つに分類できます。
A:「観察者の私」を呼び起こす
B:「感じる」を活性化する
C:「信じる」を修正する
もちろん、それぞれ、
具体的な中身がありますので、
エックハルトの本にある例なども
引用しながら、
次回以降も、お伝えしていきます。
今回は、
A、B、Cの概要をお伝えして、
導入としますね。
・・・
まず、
A:「観察者の私」を呼び起こす。
これは、
「考える」の暴走の結果、
観察者の私が
吹き飛んでしまっているわけなので、
当然の対策になりますね。
当事者の私が、
延々と、もんもんと、
のたうちまわっている、
その様子を、
徹底的に観察する、
そんな私を、
奮いたたせて、
そんな私に、
自分の軸足を置く、
という感じです。
エックハルトの本では、
女性が、
生理前の不調で、
からだの症状やイライラ、
マイナス思考などに翻弄される状況で、
その最初の予兆から、
しっかりと観察し、
観察者の私を、
存在させ続ける、
という例が出ています。
・・・
そして、
B:「感じる」を活性化する。
「感じる」という機能の中でも、
特に、
見る、聞くなどの知覚や、
自分のからだの内的な感覚に、
ものすごーく
注意をフォーカスして、
その結果、
「考える」が停止してしまう、
という状況を目指します。
エックハルトは、
本のかなりの分量を割いて、
繊細なからだの感覚に
意識を注ぐことの重要性を
語っています。
でも、
エネルギーを感じる、とか
「気」、とか、
そんな言い回しが出てくるので、
そのまま、原著を読むと、
スッと馴染めない方も
いるかもしれません。
エックハルトの意をくんで、
彼の本にはないけど、
親しみやすい例を出して、
説明してみますね。
ゲームに集中する時が、
一番、わかりやすいかな。
多くの人が、
なぜ、あんなに
ゲームに夢中になるのか。
ゲームが与えてくれる、
視覚と聴覚、
その刺激に全神経を集中すると、
過去や未来を「考える」機能が
停止して、
「今」に注意がフォーカスされる。
それだけでも、
ゲームに没頭する意義が
あるのでしょう。
・・・
最後は、
C:「信じる」を修正する。
エックハルトは、
これも、かなりの分量を割いて、
surrender(サレンダー:服従する)
という言い回しで、
説明しています。
何に服従するかと言うと、
いま、ここで起きている現実、
ということになります。
「考える」が、
いま、ここでおきている現実を見ないで、
過去や、未来に思考を浪費するのは、
「信じる」が、
本当は、現実はこんなものじゃないと、
どこかで、信じているからなわけですが、
その「信じる」を
いま、ここで起きている現実を
受け入れることで、
修正する、わけです。
確かに、これができれば、
「考える」の暴走は、
止まります。
・・・
次回以降は、
それぞれについて、順番に、
具体的に、
お伝えしていきます。
・・・
何もしないことに
耐えられない時、
Do:
観察者の私を呼び起こすか、
「感じる」を活性化するか、
「信じる」を修正する。
Don’t:
何もしないことに
耐えられるのは、
エックハルト・トールだから
できたのだと思う。
いかがでしたでしょうか?
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ぜひ一度、お問い合わせください。