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2019/10/05

何もしないことに耐えられないあなたへ⑤:苦しみのパターンを発見せよ!



さて、
何もしないことに耐える、
というテーマが、続きます。

耐えられるように
なるためには、
「考える」の暴走を
止める必要がありましたね。

そのための対策として、

A:「観察者の私」を呼び起こす
B:「感じる」を活性化する
C:「信じる」を修正する

この3つがあると、
前回は、整理しました。

今回は、
Aについて、
取り組んでみましょう。

・・・

どんな努力をすれば、
「観察者の私」を
呼び起こすことが
できるのでしょうか?

味も素っ気もない答えは、

「考える」の暴走に
振り回されている
「当事者の私」を、
しっかり観察する、

ということになります。

そりゃ、そうだろうけど…
とツッコミが聞こえてきそうです。

ポイントは、
何を目的に観察をするのか、
それをクリアに自覚することです。

目的は、
パターンを発見すること。

「当事者の私」が
いつも振り回される時の、
そのパターン、ですね。

・・・

例えば、

久しぶりにあった友人に
今、何の仕事してるの?
と聞かれて、

まあね、とお茶をにごして
その場を終えたものの、

帰宅後に、どんどん、
仕事をしていない自分を
責め始め、

寝付くのが遅くなり、
どうせ眠れないなら、
仕事を探そうと
ネット検索に没頭し、

翌日、
睡眠不足で、一層、
うつがきつくなって、
結局、昼から寝てしまい、
一層、自分を責め続ける…。

例えば、
この様子を、
つぶさに、活動記録表に
記入できたとすると、

ある時、
気づき始めます。

自分って、
なんだか、いつも、
同じこと、やってないか?

しんどいパターンって、
結局、同じじゃないか?
と。

※例えば、上記の例では、
一番、早く寝た方がいい時に、
よりによって夜更かしする、
というパターン…。

このパターンの発見が、
観察の目的です。

・・・

このパターンがわかると、

「当事者の私」が
「考える」の暴走に
巻き込まれた時、

その、まさに
真っ最中に、

あ、これ、
例のパターンだな、
と気づくことができ、

その気づいている自分が
「観察者の私」に
なっているのです。

・・・

この感覚、
ひじょーに、重要です。

このパターンがわからないと、
まるで、毎回、
生まれて初めて、
そのしんどさを体験しているかのうように
感じられ、
かつ、
そこから脱出するヒントを
みすみす、見逃してしまいます。

人間が、
苦しみから学ぶのは、
この、
パターンを発見する
瞬間なのです。

だから、
観察するのです。

そして、
苦しみのパターンを
発見するのです。

その時、
「観察者の私」が
呼び起こされてくるのです。

・・・

おそらく、
エックハルト・トールは、

夜な夜な襲ってくる、
抑うつ気分の地獄を、

これでもか、というほどに、
いわば、
飽きるほどに、

繰り返し、
繰り返し、体験し、

そして、徐々に、

その悶絶している
「当事者の私」を
冷静に観察し、

そこにいつもの
おなじみのパターンを発見し、

そして、そのパターンを
全身全霊で嫌悪する、

「観察者の私」を
育てていったのだろうと、
推測されます。

※この大切な部分は、実は、
彼の本には書かれていませんが。

・・・

だから、
疾患や病状を問わず、
診療では、
活動記録表を書いていただく場合が
多くなるのです。

抑うつ気分であっても、
パニック発作であっても、
過食・嘔吐であっても、
アルコールの乱用であっても、

エックハルト・トールの本に出てきた、
月経前症候群の症状であっても、

観察し続けた結果、
パターンがわかり、

その苦しみの最中に、
あ、これ、
いつものパターンだな、
という認知がよぎる時、

吹き飛ばされていた
「観察者の私」が
息を吹き返すのです。

※この認知を、
メタ認知とも呼びます。

診察で担当医は、
そのパターンの発見の
お手伝いをしている、
というわけです。

・・・

何もしないことに
耐えられない時、

「観察者の自分」を
呼び起こすために、

Do:
苦しみのパターンを
観察することで発見し、
苦しみの最中に、
そのパターンが
繰り返されていることを
認知する。

Don’t:
苦しい自分を、
まるでいつも
生まれて初めてかのように
体験する。

いかがでしたでしょうか?
同じ悩みをお持ちの方は、 
ぜひ一度、お問い合わせください。