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2019/12/09

コツコツやるためのコツとは(その2):マイクロリハビリのポイント



さて、今回は、 
コツコツ療養に取り組むための 
ヒントをお伝えするシリーズの 
2回目です。 

前回は、こちら↓ 

前回は、 
うつ病で長く療養中の 
30代、女性のAさんの例を 
お伝えしました。 

起きたら部屋着に着替える、 
とか、 
食後は歯磨きをする、 
などの、 
マイクロリハビリ」を 

2ヶ月間、 
コツコツやってみた、 
その結果、 
どうなったでしょうか? 

・・・ 

まず、そもそも、 
コツコツやることが、 
Aさんには、できました。 

着替えができたら○、 
半分だけなら、△、 
できなかったら、空白、 
という感じで、 
記録もつけて、 
続けることが、できました。 

そして、2ヶ月後、 
以前より、明らかに、 
○や△が、増えていることが、 
自分でもわかりました。 

最初は、先生がやれ、 
と言ったからやっている、 
という感じだったのが、 
あまり意識しなくとも、 
自然にできるように 
なっていきました。 

これは、 
調子がよくなっている証拠かな? 

Aさんは、久しぶりに 
手芸を手にとってみました。 

3時間、 
ぶっ続けでやって、 
でも、翌日以降、 
全く手がつけられませんでした・・・。 

結局、 
いつもと同じか? 

・・・ 

そこで、Aさんの担当医は、 
手芸についても、 
同じように 
マイクロリハビリをやればよい、 
と提案しました。 

道具を 
テーブルに出すだけでも、 
OK。 

手がつけられるなら、 
やってみるが、 
逆に、20分以上は 
やらない。 

着替えと歯磨きの 
マイクロリハビリで 
コツがちょっとわかった 
Aさんは、 

道具を出すだけなんて 
意味ない、と思わず、 
やってみました。 

また、手がつけられる日は 
ついつい、 
できなかった分、 
ばんかいしようと 
これでもかとやってしまう 
そのクセを 
おさえる努力をしました。 

記録につけると、 
道具を出しただけの日が 
ちょっとずつですが、 
増えていくのがわかりました。 

そして、3ヶ月後、 
手芸が手につく日も 
増えていったのです。 

・・・ 

さて、Aさんは、 
確かに、 
コツコツやることが、 
できています。 

ここで、一体、何が、 
ポイントなのでしょうか? 

・・・ 

箇条書きでまとめると、 
次の4つになります。 

マイクロリハビリの 
チェックポイント、4項目、 
といったことろでしょうか。 

まずは、 

1:リハビリでやることの 
ハードルを下げること。 

これは、 
担当医が設定してくるなら 
大丈夫ですが、 
自分一人でやろうとすると、 
ついつい、高いハードルを 
設定してしまいがちです。 

・・・ 

2:やったことによる変化を 
どんなにわずかであっても 
しっかり認知すること。 

これが、Aさんの場合、 
○や△で 
記録を残すので、 
おのずと、変化が 
明瞭にわかるわけです。 

・・・ 

3:あせらないこと。 

これがあると、 
1や2が、 
やりにくくなります。 

Aさんの場合、 
あせるエネルギーすらないぐらい 
弱っていたので、このポイントは、 
あまり支障にはなりませんでした。 

・・・ 

4:ハードルの低いリハビリが、 
次のステップにつながることが、 
信じられること。 

Aさんの場合、 
いつもの手芸に 
いつも通りに取り組んでいたら、 
挫折したでしょう。 

着替えるリハビリをやったって、 
結局、手芸、 
できないじゃないか・・・、と。 

そこで、手芸自体を、 
マイクロリハビリに組み直せば、 

そして、そのハードルを 
徐々にあげていけば、 

手芸、もっとできるようになる・・・、 
というイメージを 
Aさんが持つことが 
できるわけです。 

・・・ 

コツコツできない時、 
1~4のどれが 
うまくいっていないか、 
チェックするとよいですね。 

そして、日々の診療で 
PSMの方の相談にのっていると、 
多くの方が、 
ある一つのポイントで、 
つまづいています。 

1~4のどれだと思いますか? 

・・・ 

2、ですね。 

コツコツできない時、 
ほとんどの場合、 
これが、足をひっぱっています。 

もちろん、1、3、4も、 
うまくいっていない状況、 
多いですが、 

2ができていれば、 
1,3,4も、 
なんとかなります。 

次回は、 
この、2について、 
ちょっと変わった例えを用いて、 
さらに掘り下げてみましょう。 

・・・ 

コツコツ 
療養に取り組むことが 
難しい時、 

Do: 
マイクロリハビリの 
チェックポイントを4項目を 
チェックしてみる。 

Don’t: 
4項目のどれもダメだと 
わかって、落ちこむ。 
※まず、2から、やりなおしましょう。 
(それが、次回になります) 

いかがでしたでしょうか?
同じ悩みをお持ちの方は、 
ぜひ一度、お問い合わせください。