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2020/07/06

アプリ「みっぷ」に込められた願い①:精神科地域連携ツール




さて、今回は、
当法人が開発を始めた、
精神科の療養に関するアプリについて
ご紹介します。

アプリを利用する方は、

患者さんと、その担当医、
だけではなく、

患者さんをサポートする
いろいろなスタッフ、例えば、
薬局の薬剤師さん、
訪問看護の看護師さん、
ヘルパーさん、
カウンセリングの臨床心理士さん、
デイケアや就労移行支援事業所の
多くのスタッフさん、

そしてもちろん、
ご家族さんも含めて、

日々の、
精神科の地域医療を支える
エブリバディ、ですね。

その中の、
患者さんが情報共有することに
同意したスタッフの方が、

セキュリティ対策が行われた
ネットワークを介して、

相互のチャットと、
掲示板の共有ができる
そんなアプリです。

具体的には、
どんな感じでしょうか?

・・・

まずは、診察前に、
診察で担当医に相談したいことを、
チャットで打ち込んでおくと、

担当医がそれを見ながら、
診察をすすめてくれます。

実は、瑞枝会クリニックでは、
既に、再診票といって、
紙のかたちで、
同じことをしてもらっていますが、
そのアプリ化、とも言えます。

さらに、診察の内容で
重要なことは、担当医が
掲示板にアップしてくれるので、
診察後、忘れても、
確認できます。

スタッフさん側からは、
診察での内容を掲示板で
共有できるし、

患者さんについて
担当医に伝えたいことを
チャット一発で
伝えることができるようになります。

・・・

加えて、そのアプリには、
夜間でも、
臨床心理士さんなどの
精神科の専門スタッフが
チャットで相談に乗ってくれる、
緊急チャット機能
加える予定です。

例えば、
日中、うまくいかないことがあって、
もう、消えてしまいたい、
という思いが強くなった時、
緊急チャットを使って、
なんとか、気持ちをリセットする、
という使い方ができます。

・・・

実は、
このアプリの共同開発を担当する
IT企業の社長さん、
なんと、発達障害の当事者の方で、
社員さんも、みな、
精神障害の当事者の方たちなんです・・・

当事者でなければわからない、
痛みをわかった上で、
アプリを作り込んでいく予定です。

試験版が完成した際は、
お声がけさせて頂きますので
実際に使ってみて頂き、
ご意見を伺いたいと思います。

・・・

ところで、
タイトルのMIPって何でしょう?

MIPは、
メディカル・インテリジェンス・プロセッサー
medical intelligence processor、
(日本語では、医知演算装置)の略称で、

開発している我々は
みっぷ」、と呼んでいます。

全面展開した「みっぷ」は、
(それを「ふるみっぷ」と呼んでいます)
(フル、全開の、という意味です)

多数の医療機関の
電子カルテと接続して、

一人一人の患者さんの医療情報を、
匿名加工という技術を使って
研究に用いることができるかたちに
蓄積していく、

医療情報のワークステーションで、
国家プロジェクト級の規模になります。

今回、ご紹介したアプリは
その「ふるみっぷ」を、

患者さんを中心として、
地域医療の連携ツールとして取り出した、
いわば初期バージョン、という
位置づけになります。

その様子が、
患者さんを「分子」として取り出した、
というイメージに近いので、
分子状:モレキュラー(molecular)、
そのmol、をとって、
もるみっぷ」と命名しています。

・・・

なぜ、一介の精神科医が、
こんなこと、始める必要が、
あるのでしょうか?

そこには、
それなりの事情があります。

それをお伝えできたら、
このメルマガを読んでおられる
PSMの方には、
元気が出る話に
なるかと思います。

このつらい日々の療養生活って、
マイナスをゼロにもどすだけの
苦行なのか?

この私の苦しみを、なぜ
社会の多くの人たちは、
まるでなかったかのように
生きているのか?

このあたりのもやもやに、
光が射せばよいな、と思います。

また、シリーズものになりますが・・・
次回は、
小椋が中学の時、
何を思って、不登校となったか、
そこから、始めたいと思います。

・・・

みっぷの話を聞く時、

Do: 
PSMの生き方の
ヒントになるかも、と
ちょっと、期待する。

Don’t: 
自分はスマホを持ってないから
みっぷは関係ない、
と聞き流す。

いかがでしたでしょうか?
同じ悩みをお持ちの方は、 
ぜひ一度、お問い合わせください。