2020/09/21
アプリ「みっぷ」に込められた願い⑫:人類のSQアップによる多数派と少数派の共生
さて、このシリーズも
今回がラストです。
ポイントとなる内容を、
再掲しますね。
疑問Aは、
このつらい日々の療養生活って、
マイナスをゼロにもどすだけの
苦行なのか?
でした。
疑問Bは、
この私の苦しみを、なぜ
社会の多くの人たちは、
まるでなかったかのように
生きているのか?
でした。
そして、
次の4つの能力をアップさせれば、
SQが上る、ということでした。
1:自分の短所も活用できる能力
2:感情のコントロール能力(=感情リテラシー)
3:孤立するリスクを引き受ける能力
4:人生のピンチを成長の機会に変えられる能力
それぞれ、能力1、能力2、・・・
と名付けておきましょう。
では、ラストのテーマ、
取り組んでみます。
・・・
疑問Aへの回答は、
苦行として感じてしまうのは、
健常者と精神障害者とが分別できるという
神話(表)としての精神医学に
洗脳されているからだ、
ということでした。
それを手放せば、
別の見方ができるよ、
ということです。
では、どうやったら、
手放せるのか?
次のように、
心底、信じることができれば、
手放せます。
自分は、元来、
精神障害者ではなく、
PSMである、が、
現代の供犠(くぎ)の中で、
精神障害者として
いけにえにされている、
だから、
障害を克服して健常者に近づく、
というストーリーしか
与えられていないかに見える、が
ほんとうは、
別のストーリーが
あり得るはずだ、と。
このような信念を持って
日々を生きていくと、
何が起きるでしょうか?
そう、
SQが、上るのです。
・・・
まず、
多数派が信じているストーリーと
別のことを信じること、
それって、
能力3を、鍛えます。
同時に、それは、
孤立する不安や恐怖と
つきあえるようになることを意味し、
能力2が、鍛えられます。
つまり、SQが上るのです。
その結果、
いけにえにされる、という経験を
SQを上げる機会にできる、
という意味で、
能力4も、鍛えられます。
それって、結局、
PSMとしての、
多数派からみたら短所になる
自分の特性を、
活かしたことになります。
つまり、
能力1も、鍛えられます。
・・・
でも、ここで、
反論があるかもしれません。
確かに、
いけにえ状態を
果敢に生き抜こうとすると
SQは上るかもしれないが、
結局、それも、
苦行だろ?、と。
まだ、
ハイハイ、自分は障害者ですよ、と
受け入れた方が、
楽ではないか?
障害者から健常者に近づく、
というストーリー以外の、
別のストーリーなんて、
あるのか?と。
それにお応えするには、
疑問Bにも、
目を向けて見ましょう。
・・・
疑問Bへの回答は、
精神障害者をいけにえとし、
精神医学を神話(表)とする、
ここ150年来、用意されている、
現代の供犠(くぎ)が、
有効に機能しているからだ、
でしたね。
この状況からの脱出の見通しが、
前回のメルマガで
お伝えした部分です。
数万年、続いている
供犠というシステム、それ以外の、
階層喪失に対する人類の対処を
見つけること。
そのためには、まず、
何から、始めるべきでしょうか?
まずは、
我々PSMが、
精神障害者として
いけにえにされることの苦悶を、
つまり、神話(裏)を、
多数派に発信することです。
それによって、
PSMも、多数派も、ともに、
いま、ここで、ひそかに、
精神医学という
現代の供犠が進行していることを、
よくよく、自覚することです。
社会全員の気が狂う、という
階層喪失の恐怖に対して、
精神障害者をいけにえとする
供犠というシステムが
用意されていることを。
いけにえにされた者は、
朝から晩まで、狂っているわけではない。
特定の刺激に対して少数派の反応を示す、
PSMであることを。
同時に、PSMは、
いけにえの体験を生き延びる過程で、
SQをいかに上げたか、その事実を、
多数派に示すのがよい。
人類は、このようにして、
SQを上げることができる、と。
これが、
供犠にかわるシステムを
人類が手に入れるための、
はじめの一歩になります。
・・・
と同時に、ここに、
「別のストーリー」が
用意できるわけです。
PSMは、
精神障害者として
いけにえにされても、
その苦悶の体験を、
多数派に発信することで、
つまり、
神話(表)に対して
神話(裏)を突きつけることで、
現代の供犠の実情をあぶり出し、
供犠に替わるシステムを
手に入れるに足るだけの、
人類のSQの向上に、
貢献するのだ、と。
健常者に近づく、
というストーリーではなく、
いけにえにされた体験を、
人類のSQ向上に役立てる、
というストーリーなのです。
マイナスをゼロにもどすだけの
苦行では、ないのです。
実際、
供犠というシステムに依存し続ける
多数派は、それだけで、
SQ、低いです。
能力1から4を
鍛える機会を、
遠ざけているからです。
(それが、供犠の目的とも言えます。)
・・・
だから、
「みっぷ」なのです。
このアプリの完成型は、
PSMの療養生活を、
匿名加工した状態で、
多数派が
閲覧できるようになります。
※その、閲覧できるデータを、
メディカル・アバターと呼びます。
(自分の、医療上の分身、という意味ですね)
そのメディカル・アバターを
多数派に発信するための
アプリなのです。
いけにえにされても、
その悪戦苦闘の中で
いかにSQを上げていったか、
そのPSMのありさまを、
人類のSQ向上のために
発信する、アプリなのです。
・・・
さらに「みっぷ」は、
そのSQ向上への貢献に応じて、
対価が支払われる
システムになっています。
自分のメディカル・アバターを
「みっぷ」にアップしたPSMの方は、
「それを自分のSQアップのために
参考にしたい」と思う多数派が
購入することで、
金銭の対価を得ることが
できるのです。
俗な言い方をすれば、
自分のいのちをかけた
療養生活が、売れる、
ということです。
そして、
療養の経済基盤にもなる、
ということです。
そんな世界って、
ほんとに来るの?
そう、思われるかもしれませんが、
人類のSQが上るとは、
そのような事態が起きる時だ、
と小椋は本気で
考えています。
・・・
もちろん、
多数派にアピールしなくとも、
その手前で、
まずは、同じ仲間のPSM同士で、
お互いのメディカル・アバターが
療養の参考になる場面が、
まずは、訪れるでしょう。
「あ、似たような病状の人、
いるんだ・・・で、
こんな感じで、やればいいんだ・・・」
などなど。
この地球のどこかに、
同じようにふんばっている人がいる・・・
とか、
その人の療養に
自分の療養が役に立っている・・・
などの感覚って、
生きていく上で、
支えになりますよね。
これって、
振り出しに戻れば、
能力1を鍛えることに、
なりますね。
つまり、「みっぷ」とは、
多数派と少数派が、
心理的にも、経済的にも
交流することで、
人類のSQをアップさせる、
そんなビジョンを持った
アプリなのです。
・・・
みっぷをきっかけに
ジラールの理論を学んだ後、
まずは、
Do:
日々の療養を、
少しでも健常者に近づける
というストーリーではなく、
少しでも自分のSQを上げる
というストーリーで生きる。
Don’t:
日々の療養を、
少しでも健常者に近づける
というストーリーで生きながら、
健常者になれない自分を
嫌い続ける。
いかがでしたでしょうか?
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