2021/07/05
PSMのための雑談との付き合い方⑦:雑談の「グチタイプ」で守るべきルール
さて、
雑談についてのシリーズ、
今回は、7回目になります。
前回は、こちら↓
雑談のブレストタイプをご紹介して、
ちょっとした注意点についても
触れました。
今回は、
雑談の持つ4つの役割の中の、
4:ストレスのはけ口としての役割
について見ていきます。
この役割が前面に出た雑談は、
もう、「グチタイプ」と呼ぶしか
ないですね。
グチ自体が、
悪いわけではないです。
ただ、ある種のルールに沿って
グチらないと、
その雑談がむちゃむちゃ
しんどくなります。
そのルールって、
何でしょうか?
・・・
それを知るには、
雑談の定義にもどるのが
わかりやすいです。
その定義とは、
話し手と聞き手が
適宜、同等の立場で交代しつつ、
穏やかな情緒の、
参加者全員での共有を目的として行われる、
自在な会話である、
でしたね。
この定義から、
雑談の「グチタイプ」の
ル−ルが、引き出せます。
・・・
まずは、
★話し手と聞き手が
適宜、同等の立場で交代しつつ、
という部分です。
ここから、
1:グチを言う側と、聞く側とが
適宜、交代する
というルールが出てきます。
このルールが守られると、
ひたすら、相手のグチを
聞き続けるというダメージは
回避できます。
そうはいっても、
それがムズカシイんだよ!
とツッコミが入りそうです。
その対策は、
このシリーズの残りの回で
検討しましょう。
・・・
次は、
★穏やかな情緒の、
という部分。
ここから、
2:グチの内容として、
自分に強い感情が
引き起こされる話題は避ける
というルールが出てきます。
雑談の「グチタイプ」の場合、
話題はどうしても、
誰かや、何かに対する、
不平・不満になります。
例えば、
休日なのに夫がダラダラして
子供の世話を見てくれない、
という話題なら、
いつものイライラ、
というレベルで済みます。
これなら、アリです。
でも、例えば、
先日、夫が交通事故に遭い
今も意識不明の重体のまま、
という話題なら、
極度の緊張と混乱、
不安と恐怖、そして
加害者への強い怒りが
自分の中にわき起こり、
その感情を共有することを
雑談の参加者全員に
強要することになります。
これだと、
「穏やかな情緒」という範囲を
大きく逸脱しています。
質のよい雑談にするためには、
話題を選ぶ必要があります。
別のいい方をするなら、
そのような配慮をすることが、
相手への「おもてなし」になる、
ということです。
うまく話題を選ぶと、
あ、そうそう、私も・・・と、
自分がグチを言うだけでなく、
他の参加者が感じていた
ストレスを吐き出すきっかけを
つくってあげる、
という、おもてなしに
なるのです。
・・・
そして、
★参加者全員での共有を目的として行われる、
という部分。
ここから、
3:グチの内容として、
相手が共感しやすい話題を選ぶ、
というルールが出てきます。
これ、参加者への配慮、
という点では、先ほどの2と、
かなり、重なります。
仮に、2のルールを
クリアしていても、
例えば、
聞きいてよ聞いて!
チェンクロのガチャで
めっちゃ強いキャラ、
がまんしてたのに、
タダで引けた人いたらしくて、
利用者がおかしい、言い続けて
会社の、ミスだったって、
信じられる?
で、下方修正になって、
憤り・・・
というグチを
一気に言われても、
めっちゃわかる方と、
まったくついていけず
苦笑するしかない方が
出てきます。
※ちなみに、
チェンクロとは
チェインクロニクルという
オンラインバトルゲームで、
ガチャとはこの場合、
課金で入手できる
キャラクターのこと。
どうしても、
この話題を出したい場合、
その憤りが、
まるで〇〇のようだ、と、
他の参加者が共感できる例えを
言い添える、
という配慮(=おもてなし)が
必要です。
・・・
そして、最後に、
★自在な会話である、
という部分。
ここから
4:同じグチを引きずりすぎない、
というルールが出てきます。
たとえ、一旦、他の人に
話を譲ったとしても、
自分のターンになったら、
また、同じグチを言い続ける、
という振る舞いは、控える、
ということですね。
それをやると、
雑談全体が、同じトーンで
停滞してしまいます。
・・・
さて、
いかがでしょうか。
雑談の「グチタイプ」は、
この4つのルールを守れば、
ずいぶん、さわやかになります。
逆に、
守れていないルールが増えれば
増えるほど、
その雑談の場が、
ダメージを受けるか、
ダメージを与える場に、
なってしまいます。
・・・
雑談が苦手で困っている時、
Do:
雑談の「グチタイプ」では、
次の4つのルールを守る。
1:グチを言う側と、聞く側とが
適宜、交代する
2:グチの内容として、
自分に強い感情が
引き起こされる話題は避ける
3:グチの内容として、
相手が共感しやすい話題を選ぶ
4:同じグチを引きずりすぎない
Don’t:
雑談の「グチタイプ」には
ルールがあることを知らないまま、
ダメージを受け続ける、
あるいは、与え続ける。
次回以降は、
今回までの整理を踏まえて、
具体的に何に取り組めばよいか、
傾向と対策の、いよいよ
対策の部分に、突入します。
いかがでしたでしょうか?
同じ悩みをお持ちの方は、
ぜひ一度、お問い合わせください。