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2022/05/22

「毒親」とは何か③:子を支配する親の行動



さて、今回は
毒親のシリーズ、第3回目。

前回は、こちら↓

バンクロフト
『なぜ彼はそんなことをするのか』を参考に、

毒親の本質は
子供の隷属化にあり、

具体的には、
親が、

・子は所有物だ
・そう信じる権限が親にはある、
と信じ、

・その権限が低下する事態は許されない
・よって実力行使が正義である
と考え、

・その権限が低下する事態に際して
怒りを発し、

・子のすべてを支配しようとする
・そのためにあらゆる方法を駆使する
そのように動くことだ、と
分析・整理したわけです。

今回は、
4つの機能の中の最後の
動く」の特性について、
より詳しく見てきましょう。

・・・

と言いつつ、その前に、
このシリーズ全体を通じての
注意点について
触れておきますね。

まず、
このシリーズは、
彼ら(毒親)を「変える」ヒントを
提供しようとは、
していません。

彼らの言動に可能な限り
振り回されないように、
彼らの言動を「見切る」ための
分析・整理、ですね。

これから数回に渡って
彼らの特性を具体的に
挙げていきますが、
全ての具体例を挙げることは
とてもできません。

ただ、ポイントなのは、
分析・整理の仕方、それを
身につけてもらう
という点です。

不幸にも自分の身のまわりに
彼らがいる(あるいは、いた)なら、
彼らの場合は、実際、
どうなるのか?ということを
ご自身で分析・整理してみることを
オススメします。

・・・

では早速
動く」についての
分析・整理に入りましょう。

親が子を支配する、
その「動き」には、
大きく分けて、3種類あります。

何かを
強要する
制限する
操作する、この3つです。

それぞれ、具体的に
列挙してみます。

・・・

まず、強要する

よくあるのは、
家事や、
仕事に就くこと、あるいは
同居の高齢者の介護、など。

さらに例えば、入浴の順番など、
その家庭内での生活習慣。

そして、進路や就職先、
交際相手などに口出しをする。

収入がある子には、
収入を家計に入れろと強要する。

逆に、一人暮らしを始めているのに
独居先へ物を送り続け、
それを使うように強要する。

一方、延々とグチを聞かせられる、
という状況も多いです。
これは、グチの傾聴の強要、
ですね。

さらに、それ以外にも、
一方的なコミュニケーション、と
まとめることができる強要もあります。

話し合いをしていたのに、
一方的に中断する、
あるいは勝手に結論を出す、などなど。

そして、体罰、
あるいは父子関係の場合、
性行為の強要。

・・・

次は、制限する
これは、強要と重なる部分が
多いですね。

門限や、
お小遣いの上限、
買い物の内容、
行きたい習い事の否定、
などが多いでしょう。

交友関係も
制限の対象になります。

しかし、最大の制限は
ネグレクト、ですね。

親として子に
提供すべき、

愛情に満ちた関わりや、
衣食住の適切な用意などを
制限する。

制限、というよりも
放棄、という言い方が
近い状況も多いです。

・・・

3つ目は、
操作する

ここを、彼らは
あの手この手でやってきます、
強要と制限を
完璧にするために。

まず多いのは、
急に態度を変える。

罵倒の嵐の後に、
急にやさしい声で
ねぎらってくる、など。

混乱しますよね。
そして、まさにそれが
彼らの目的のようです。

混乱している者は、
弱者になります。
そして、隷属化が続くわけです。

さらに、
嘘をつく。

あるいは、
親の行動や感情に対する
子の非難を、
否定したり無視する。

たちの悪い操作として、
子の周囲の人間を味方にする。

祖父母だったり、
学校の先生だったり、
近所のママ友だったり、
子の親友だったり・・・。

いつのまにか
自分の周りの人間が
彼らと同じことを言ってくる・・・。

他には、ある種の
洗脳に似ていますが、

親が求めるものが子にとっても
最善だと思い込ませる、

あるいは、
親ではなく、子か、
他の誰かに責任があると思い込ませる、
などのやり口があります。

まんまとハマると、
子は、隷属化のドロ沼に
沈んでいくことになります。

・・・

毒親対策について
取り組む時、

Do:  
子を支配する親の行動としては、
強要する、
制限する、
操作する、
この3つがあると見切る。

Don’t:  
親の言動が見切れずに
混乱し続け、
隷属化に拍車がかかる。

いかがでしたでしょうか?
同じ悩みをお持ちの方は、 
ぜひ一度、お問い合わせください。