うつ病の治し方:しんどいパターンから抜け出すには
うつ病の治し方:しんどいパターンを探せ
を受けて、
読者の方から、
「誰もが少なからず、
同じような経験があるのではないか」
と共感のメールをいただきました。
ありがとうございました。
前々回から登場してもらっている、
完全な創作によるA子さんですが、
回を重ねて、
一層、リアルになってきており、
小椋としては、
「ちゃんと最後まで、
サポートしなければ」
という不思議な責任を感じています。
なので、今回は、
そのセラピーの続きです。
・・・
大きな気づきを得たA子さん。
でも、なぜか、
今までとは様子の違う、
抑うつ状態に陥ってしまいました。
自分は、最低・・・
自分が許せない・・
同じことを繰り返している・・
最悪だ・・
面接を繰り返し、
二週間がたっても、
出口が見えるどころか、
一層、
自分への憎しみが
膨れ上がっていきます。
A子さんは、
今までの怒りとは違う、
味わったことのない苦しさに
悶絶していました。
A子さんも、
その苦しみに立ち会い続けた
担当医も、
こんなにしんどいの、
もう十分・・・と
お互い、目が合いました。
そして、お互い、
同じことを考えていることが、
直感でわかりました。
担当医が、
それを、言葉にしました。
いままで、
両親や、
彼氏や、
同僚や、
元夫や、
娘に向けていた、
怒りが、
いま、
自分に向いているよね・・
A子さんは、
同意の涙で
目がうるみました。
なぜ、私は、
このしんどい力に、
つきまとわれるのか?
外に出さないようにすると、
今度は、自分の中で、
繰り返している・・
自分で自分を、
痛めつけてる・・
敗者として
見下している・・
先生、助けて・・
担当医は、言葉をかけました。
助けて、とこころで叫ぶと、
誰のことが、思い浮かぶ?
以外なことに、
A子さんの脳裡には、
亡くなった父方の祖母のことが、
スッと浮かびました。
そう・・
テストで良い点をとっても、
赤点でも、
いつも、よくやったねと、
ほめてくれた・・
ギスギスした家族の中で、
ただ一人、空気の違った、
やさしい、祖母・・
そのおばあちゃんなら、
今のあなたに、
なんて、声、
かけてくれるだろうか?
と担当医。
そう・・
がんばってるね、って・・
きっと、そう・・
離婚しようが、
うつになろうが、
自分のこと振り返って、
自分が大嫌いになろうが・・
そんな、あなたでも、
認めてくれる・・
投げ出さずに、
治療にとりくみ・・
苦しみながらも、
あきらめない・・
そんな、あなたを、
認めてくれる・・
勝ち負けなんて、
関係なくね・・
と担当医。
その日の面接を、
A子さんは、
ひたすら泣いて終えた。
その後の面接では、
娘さんとの関わりを扱った。
祖母なら、どうするか?
を合言葉に、
毎日の生活の中で、
娘さんに対する言動を、
修正していった。
それが、
自分を許す、
というリハビリになっている、
そんな実感を、
A子さんは、
持つことができた。
三ヶ月後、
うつは、なくなっていた。
・・・
さて、いかがでしょうか?
A子さんの例は、
「許す」とは、
どういう状況で起きるのか、
それを教えてくれます。
A子さんが言う、
「このしんどい力」とは、
相手を攻撃する力です。
その力の渦の中で、
時に相手を傷つけ、
時に自分が傷つき、
時に自分で自分を傷つける。
許すとは、
その渦から離脱すること。
そのためには、
その渦から離脱したところから、
やってくる、
何かの力、が必要です。
そして、
その力を感受できる
センスが必要です。
A子さんの場合、
祖母のまなざし、でした。
これは、
いろんなパターンが
ありえますね。
だから、
自分にぴったりのもの、
探す必要があります。
そして、その力に沿って、
「このしんどい力」を
軌道修正する。
A子さんの場合、
娘さんへの関わりを通して、
それをやってます。
さて、
うつ病の治し方:許せない気持ちの整理法
うつ病の治し方:しんどいパターンを探せ と
3回続いているお話を、
まとめましょう。
どうしても許せない時、
Do:
・しんどいパターンを発見し、
・そのしんどい力が
自分の中にもあることを認め、
・それとは別の、
でも身近にあり気づいていなかっただけの
自分を救い出す力を受けいれ、
・それを支えに、
そのしんどい力を修正していく、
・その勇気を持つ。
Don’t:
・その勇気をあきらめる。
いかがでしたでしょうか?
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