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2017/05/25

うつ病の治し方:感情リテラシーの達人に学べ


さて、
感情リテラシーのテーマが続きます。

前回は、
不快な感情に
耐えられるようになると、

身体症状や、
適応的でない行動や思考で
処理せずに済み、

いろんな症状が、ましになる、
そんなお話しでした。

今回は、
「耐える」といのは、
どういう状況なのか、
具体例をお伝えしますね。

※テキストはこちら↓
うつ病の治し方:感情リテラシー入門①〜愛と悲しみ編
うつ病の治し方:感情リテラシー入門②〜イヤイヤとワクワク編
うつ病の治し方:感情リテラシー入門③〜希望編

※早速、活用されたPSMの方の
報告を受けています。
機会があれば、シェアしたいと思います。

では、始めましょう。

・・・

昨年の晩秋、
親族で不幸がありました。

初老の男性が、
病気で奥様を亡くされました。

喪主として、葬儀の段取り、
ぜんぶカッチリ、こなされました。

でも、お通夜では、
「さみしいなあ・・・」と
率直に言葉にされ、
出棺では号泣されました。

四十九日。親族と再会。
涙はないものの、
「やっぱり、さみしいよ」と
ポツリと一言。

自宅の整理が大変でしたが、
ようやく、それも一段落。

ゴールデンウィークは、
いつもなら、
親族との会食ですが、
今回は「一人で休むわ」と。

再雇用制度で、
お仕事は続けておられます。

・・・

いかがでしょうか。

この男性の方(Aさん)の言動に小椋は、
とても感銘を受けました。

少年のような、率直な感情表出。
それが、適切な行動で裏打ちされている。
これぞ、感情リテラシーの達人。

この達人に、
ポイントを学びましょう。

最初の感情は「さみしさ」。

テキストでは、さみしさとは、

「愛を不十分にしか受けていない状況で、
生存競争の弱者であることをアピールする行動、
それを促す感情」

と説明しています。

Aさんは、さみしさという感情を、
十二分に自覚し、
その上で
アピールする行動を、
アピールしてよい場においてのみ、
発動しています。

その結果、Aさんは、
さみしさという不快な感情を、
お通夜や葬儀で集まった人々と会い、
その人々からの愛を確認することで、
奥様の愛を喪ったことに、
耐えることができました。

だから、
四十九日では、
さみしさの感情は、ましになっています。

Aさんのこころ模様の変化は、
さらに続きます。
次は「悲しみ」。

テキストでは、悲しみとは、

「愛の対象を失う状況で、
活動量を下げ、
エネルギーを蓄えるための休息をとる中で、
次の愛の対象を再設定するための模索を始める、
生存戦略上、有用な行動、
それを促す感情」

と説明しています。

Aさんの、ゴールデンウィーク中の行動は、
まさに、それ。

「悲しい」という言葉こそ、
小椋は聞いてはいませんが、
その行動から、わかります。

Aさんは、
悲しみという感情が促す行動を
しっかり、とっている。

Aさんは、
さみしさを感じ、行動し、耐え、
その後、
悲しみを感じ、行動し、耐えている最中です。

さみしさでは、人に会い、
悲しみでは、一人になる。
この、鮮やかな、切り替え。

まさに達人。

Aさんは、
うつ病になることは、
ないでしょう。

さて、
不快な感情に耐えられずに
困っている時、

Do:
その感情が促す行動を、
自分にとって必要だと自覚し、
それが許される場で、
しっかり表現する。

Don’t:
その表現を、
恥ずかしいなどを理由に控える
あるいは、
周囲への配慮なく暴走させてしまう

いかがでしたでしょうか?
同じ悩みをお持ちの方は、
ぜひ一度、お問い合わせください。