ブログ

ブログ

2017/08/09

糖質制限のうつ病への効果

さて、今回は、
読者の方からの質問に
お応えします。

糖質制限って、
皆さん、
耳にされたこと、ありますか?

ダイエット法の一つとしてなら、
あるかもしれませんね。

去年、NHKのTVでも、
「糖質制限ダイエットの落とし穴」が
「ガッテン!」で放映されたようです。

でも、ダイエットではなく、
うつに、効くのか?

結論を先にお伝えすると、

糖尿病が合併している方、
または、
肥満の方には、

効く可能性がある、
という感じです。

理由は、こうです。

・・・

糖尿病の方は、
血糖が高い。

糖尿病でなくとも、
肥満の方は、

インスリンが
効きにくくなっていて、
糖尿病の予備群。
血糖が高めの可能性あり。

いずれも、
高血糖が悪さをする。

どんな悪さか?

余分な糖が、
タンパク質や脂質にくっつく。
(糖化反応と言います)

これが、
脳の組織にダメージを与える。

実際、
アルツハイマー型認知症の
リスクが高くなるデータ、
あります。

そのダメージとは?

具体的には、
糖化反応を受けた脳の組織が、

異物として、
自分の免疫システムに認識され、

炎症反応が起きる、

というメカニズムが
想定されています。

むむむ…いやだな…

で、実は、
うつ病の側からの研究でも、

うつの原因として、
「炎症説」が近年、
説得力を持ってきています。

実際、小椋も、
たくさんのうつの方を
サポートしてきた中で、

原因不明の微熱が続く方、

血液検査で、
微妙な炎症反応が続く方、

あるいは、
持病のリウマチが悪化する方、

などなど、

からだの中で、
炎症反応が起きている、
と推測するしかない状態、
ありますね。

このような特徴があれば、
糖尿病や、
その予備群でなくとも、

糖質制限が、
うつに有効な可能性、
ありそうです。

糖質制限によって、
高血糖を回避して、

炎症反応が減って、
うつが、ましになる。

・・・

ところで、実際、
糖質制限って、
何をするんだ?

厳しい場合は、
主食を完全に
あきらめることになります。

そこまででなくとも、
通常の半分には、
炭水化物を減らすことになります。

アメリカ発のプロトコールでは、
調味料なども
徹底的に見逃しません。

むむむ…

でも、エネルギーは
しっかり確保する必要があります。

だから、良質な脂質や
タンパク質をしっかりとって、
補う必要があります。

そうしないと、
単に、耐えられなくなって、
リバウンドするか、

低血糖で、逆に、
うつがひどくなるか…

元も子もありません。

だから、小椋としては、
以下のような段取りで、
やったらいいかなと、
考えています。

まず、低GI食品への切り替え。
詳しくは、こちら↓
うつ病に有益な低GI食品を生活に取り入れる3つのコツ

うつと血糖に関しては、
この取り組みの法が、手応えは早いです。

アメリカでは、これだけで、治している、
気分障害のクリニックがあるぐらいです。

これで、まず、
自分の食生活が
コントロールできる感触を得る。

その先に、さらに、
糖質制限に取り組むメリットが
デメリットを上回るなら、

主治医と相談しながら、
やってみる。

特に、
うつの症状以外の、
炎症反応に関連する身体症状も
ターゲットにすると、
効果の判定がしやすい。

・・・

むむむ、
かなりまじめに書いてしまいました。
講義みたいでしたね。

さて、
うつへの対策として、
糖質制限を考える時、

Do:
糖尿病と認知症、
そして
うつ病からの脱出と、
一石三鳥を目指す。

Don’t:
無理に制限をして、
逆に血糖を乱高下させて、
気分変動を悪化させる。

さて、次回は、
同じ読者の方からの質問、

乳酸菌って、うつに効きますか?
です。

実は、このテーマも、
今回の「炎症反応」に
関係してきます。

いかがでしたでしょうか?
同じ悩みをお持ちの方は、
ぜひ一度、お問い合わせください。