テアニンが不眠に効かない時に考えること
さて、今回は、
クリニックでも販売を開始した、
睡眠や抗不安のためのサプリ、
テア眠について、
その続報です。
基本的な情報は、こちら↓
不眠に効く水出し緑茶:成分のテアニンとは
ポイントをまとめると、
テア眠は、
テアニンという、
緑茶の中の成分をサプリ化したもの。
ヒトがリラックスした時、
脳波がアルファー波に切り替わりますが、
それを促す作用があります。
・・・
すでに、
多くの患者さんにオススメして、
おおむね、
不眠に有効だ、という臨床感覚を
持つことができています。
特に、
はじめて精神科を受診されて、
なるべく、
精神科のお薬(向精神薬)を使いたくない、
そんな方には、
サポートする側としても、
重宝しています。
その一方で、
全く効かない、
あるいは、
よけい、不眠になった、
という方も、おられます。
この差は、
どこから来るのか?
テア眠が効かない方は、
どうすればいいのか?
今回は、
このテーマについて、
考えてみましょう。
・・・
テア眠は、
他の睡眠導入剤とは、
全く、効果のメカニズムが違います。
ベンゾジアゼピン系と呼ばれる、
多くの睡眠導入剤は、
とにかく意識を奪う、
という作用を持ちます。
テア眠の作用は、
意識を奪うことなく、
脳をリラックスさせるのです。
この違いは、
地味ですが、大きいです。
・・・
通常、ヒトは、
朝型の方は、21〜23時頃
夜型の方は、23〜3時頃に、
自然な眠気が来る、
そんな睡眠覚醒リズムを持っています。
そのタイミングに、
脳がリラックスできていれば、
自然に眠れるのです。
一日の疲れで、
頭が冴え過ぎていたり、
明日の予定を気にして
緊張していたりすると、
脳がリラックスできていなくて、
その睡眠覚醒リズムに、
乗れない、
つまり、ねつけない、
ということになります。
そこに、テア眠が効くと、
ねつける、というワケです。
テア眠が効かない、
その原因の一つは、
その人の脳が
リラックスしにくい脳だ、
と言い換えることができるのです。
「リラックス拒否・脳」と
仮に、呼んでおきましょう。
・・・
リラックス拒否・脳の背景には、
いくつかのパターンがあります。
一つは、元来、そういう脳だ、
というパターン。
発達障害の方に、多いです。
もう、幼稚園の頃から、
寝付けない。
かわいそうになるくらい、
脳が、覚醒しているのです。
確かに、テア眠、
効かない場合、ありますね。
もう一つのパターンは、
脳は、リラックスしたがっているのに、
「こころ」が、
それを拒否している、という場合。
今回は、こちらに、
注目してみましょう。
・・・
脳は、リラックスしたがっているのに、
こころが、それを拒否している。
これ、どういう状況でしょうか?
一言でまとめると、
リラックスすることが、こわい、
ということです。
そんなヒト、いるのか?
と思われるかもしれませんね。
おられます。
というより、いっぱい、
おられます。
・・・
リラックスとは、
脳にとっても、
こころにとっても、
休憩する、という状況なのですが、
それは、
リラックスするのがこわい人にとっては
通常、やっていることを、
やらない、
手放す、ということ。
これが、こわい。
どんな方に、
多く見られるでしょうか?
・・・
一つは、
とにかく、
何かやってないと、
落ち着かない方。
自分のことであろうと、
他人のことであろうと、
常に、手を出していないと、
落ち着かない。
常に、策を講じて、
手を打ち続ける。
そうしないと、
すごく、不安、という方。
この方にとって、
何もしない、つまり、
リラックスするということは、
とても、こわいこと。
・・・
もう一つは、
強烈な怒りを、
誰かに対して、
あるいは、何かに対して、
抱いている方。
自分では、無自覚の場合が、
ほとんどです。
この方にとって、
リラックスするとは、
その怒りを、手放すこと。
その相手を、許すことに
なってしまいます。
それが、許せない。
許してしまうことが、こわい。
だから、
リラックスすることが、
無意識に、こわい、
ということです。
・・・
さて、
テア眠が効かない時、
Do:
リラックスすることを
恐れている、
自分のこころの背景について、
振り返ってみる。
Don’t:
自分には効かないんだ、
という認知のみで、
次のサプリを探し始める。
いかがでしたでしょうか?
同じ悩みをお持ちの方は、
ぜひ一度、お問い合わせください。