感情リテラシー速攻コース⑤:イライラと怒り(その2)
今回は、感情リテラシー、
イライラと怒りの、2回目です。
前回は、
怒りの感情リテラシーとは、
実はとってもシンプルなんだ、
ということをお伝えしました。
前回は、こちら↓
感情リテラシー速攻コース④:イライラと怒り(その1)
ヒトの四つの機能が乱され続ける
↓
怒り
↓
実力行使の最終通告
でしたね。
そして、
架空の二人の課長。
合格点のA課長と
ダメダメのB課長に
登場してもらいました。
今回は、
B課長の感情リテラシーの
どこが、うまく行っていないのか、
探ってみましょう。
これは、
感情リテラシーが苦手な
すべてのPSMの方に、
関連ある重要テーマです。
・・・
ズバリ、
行使できる実力が、
見当たらない…
あるいは、
行使したら、
自分がもっと
ダメージを受けることになるから、
自殺行為になる…
だから、行使できない…
このような、
にっちもさっちも行かない
状況に置かれている方、
とても、多いです。
ここで言う「実力」とは、
自分が受けているダメージが
減る方向へ、
相手、または状況に
影響を与えることのできる、
自分の力、ということ。
・・・
まとめた企画書が
ことごとく却下される…
でも、部長にはペコペコし続け…
内心の怒りは、
宴会で部下にブチまけるだけの
B課長は…
なぜ、A課長のように
退職、という実力行使が
できないのか?
退職後に転職先がなければ、
一家が路頭に迷う。
その不安の感情が、
怒りの感情リテラシーを、
ねじ曲げているのです。
「そりゃ、オレだって
転職してまともな上司の下で
働きたいよ、でもね…」
ということ…。
ここには、B課長の
個人の資質の問題だけでなく、
上司と部下、
雇用主と労働者、という
社会的地位の差による要因も、
からんできます。
社会的弱者が、
社会的強者に、
ガルルル…と牙を向けるには、
ものすごい、
勇気が、必要なのです。
・・・
行使できる実力が
見当たらない…
B課長と同じ、
この状況が、実は、
登場人物と状況を変えて、
PSMの方の療養生活の中で、
延々と、続いています。
病状を悪化させることしかしない
両親と、
同居を続けるしかない子供…
DVとアルコール依存が止まらない
夫と、
離婚できない妻…
自分が継いだ店だが、
姉のサポートがなければやっていけず、
姉の罵倒を受け続けながらも、
一緒に店をやるしかない、
過敏性腸症候群が悪くなる一方の
弟…
何か、策は
あるのでしょうか?
・・・
B課長の、
架空のその後です。
ついに、
うつ病を発症し休職に。
症状は比較的早期に
回復し、
復職デイケアを利用した。
だが、復職へのモチベーションが
全くわかない。
あんた、別に、
仕事、
変わってもいいんじゃない?
失業保険もでることだし、
しばらくは、やっていけるから。
友達のダンナも、
キャリアカウンセリング受けて、
転職したってよ…
妻の言葉に支えられ、
不安いっぱいながら、
転職も視野に入れ、
キャリアカウンセリングを開始。
すると、
いままでの営業先との人脈や
そこでの評価から、
転職先の候補が、
意外にあることが判明。
復帰して、また、ダメなら、
転職することを決意し、
復帰。
今度の企画書は、
今まで思ってはいても、
部長の機嫌を伺って、
もりこまなかった、
業務整理の内容も
ガッツリ記載。
「この企画書、
自信があります。
ダメなら、身の振り方も
考えます」と言い添えて、提出。
すると、部長は却下しようとしたが、
別の部長の目にとまり、採用に。
今までの地道な成果を評価され、
社内異動に。
復職2年後、
宴会の席では、
後輩のグチをよく聞く
新部長として、
皆から慕われていた…
・・・
確かに、出来過ぎ(苦笑)。
でも、
ポイントは、
わかりやすいと思います。
怒りの感情リテラシーを
ゆがませている、
不安や恐怖を、
ていねいに、取り除くこと。
そして、
現実的な、
実力行使の選択肢を
つくること。
これが、
対策の一つですね。
・・・
さて、
怒りの感情リテラシーの中で、
実力行使の選択肢が
見つからない時、
Do:
その選択肢を見えなくさせている
不安と恐怖が何か、
探す。
Don’t:
社会的弱者だから
しょうがない、と
あきらめる。
いかがでしたでしょうか?
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