無力感を克服するためのヒント④:自分の短所を隠さなくてもよい自分になろう
さて、
無力感の克服をテーマにした
このシリーズ、4回目です。
前回は、こちら↓
無力感を克服するためのヒント③:自分の短所についての洗脳を解け!
自分の短所についての
洗脳を解こう!
というテーマでした。
そもそもは、
無力感を克服するための、
5つのポイント、
①:自分の短所も活用できる能力
②:感情のコントロール能力(=感情リテラシー)
③:孤立するリスクを引き受ける能力
④:人生のピンチを成長の機会に変えられる能力
⑤:自分のランクを高めに見積もることができる能力
この中の①について
扱っていたわけです。
前回は、そのための、
いわば準備体操だったわけです。
今回は、
どうやったら①ができるか、
PSMの皆さんの現実に沿いつつ、
具体的に取り組んでみましょう。
すでに、前回、
予告をしていますね、
その順番に見ていきましょう。
・・・
A:自分の短所を、自分が
所属する世間から脱出するための
原動力とする。
例えば、
本当に親しい人たちだけと
付き合いたいという人は、
社交的な人付き合いができる能力を
高ランクに位置づける、
職場や地域社会の中では、
低ランクに評価されます。
その苦痛が著しい時、
その苦痛から解放されたいという
衝動がフツフツとわいてきます。
その衝動が、
転職や転居することの不安に
勝った時、
その人は、
行動を起こすことができます。
ヒトは元来、
すごーく怠け者です。
よほどのことがない限り、
リスクを引き受けません。
でも、そのリスクを
引き受けないと、
人生は展開していきません。
低ランクによる激しい苦痛を、
そのリスクを引き受ける
きっかけにする、
ということですね。
・・・
B:自分の短所を、自分の
長所を発見するためのきっかけにする。
前回、予告で、
気功の第一人者、
津村喬さんのエピソードを
紹介しましたね。
学校体育が強要する、
陸上競技や体操、
水泳や球技など、
どれもうまくできない。
うまくできないから、
自分のからだが
全然、喜びを感じない。
そして、
運動オンチというレッテルが貼られる。
多くの場合、
このタイミングで
洗脳されてしまいます。
自分は、
からだを使うことには、
全く向いていないんだ…と。
からだを使って
喜びを感じることは、
無理なんだ…と。
でも、
津村さんが優れていたのは、
その洗脳をかいくぐり、
自分のからだが、
喜びを感じる、
そんな動きが、ないものか?
という興味を
失わなかったとこです。
それは、突き詰めると、
すごくヘルシーな
自己愛、なんですね。
自分が授かった、
このからだ、
なんとか、活かせないか?
という思い、とも言えます。
これぞ、
パーソナル・パワーの
一つの現れ、ですね。
その探究の結果、
学校体育という「世間」では
全く顧みられることのない、
やさしい姿勢で、
ゆっくりとからだを使う、
気功の世界に出会った。
そして、からだ全体が
喜びに貫かれる感覚を
体験できるようになったわけです。
私たちに引き寄せて
言い換えるなら、例えば、
PSMでは独立・起業はできない、
というのは、洗脳、
ということです。
PSMでもできる、
独立・起業のカタチはあり得る、
ということです。
それを見つけた時、
多数派も驚くようなアイディアが
そのビジネスに花開いている、
そんな状況はあり得る、
ということです。
・・・
C:自分の短所は、自分の長所と
表裏一体だと自覚する。
PSMの方で、
多くの例を挙げることができます。
注意欠陥多動性障害の方の、
すぐ気が散ることと、
時に発揮する高度の集中力。
自閉症スペクトラム障害の方の、
他人の気持ちがわからないことと、
感情に左右されず取り組める能力。
統合失調症の方の、
現実と非現実の境界が
わからなくなることと、
時に発揮する豊かな創造性。
前者の特性は、
後者の特性を得るための、
「代償だ」という言い方が
できますね。
自分の短所は、
どんな長所の「代償」なのか。
それを知ろうとすることを
あきらめない、
とうことです。
・・・
D:自分の短所を、同じ短所を持つ
方たちの役にたつ形で、提供する。
PSMの方が、
自分の症状や特性が、
自分が所属する「世間」から、
低ランク、と評価される時、
その同じ「世間」の中で、
同じ評価に苦しむ方、
実は、たくさん、
おられるのです。
だから、
うまく機能している
当事者の会や、
デイケアなどは、
自分の症状や特性と
うまくつきあえるようになった
「先輩」が
まだ、うまくいかない
「後輩」に、
そのコツをシェアする、
そんな場になるのです。
その時、「先輩」は、
低ランクに苦しんだからこそ、
伝えられる価値もあるんだと、
身にしみることでしょう。
・・・
さて、
無力感を克服するための、
5つのポイントのうちの、
①:自分の短所も活用できる能力
その具体的なあり方について
見てきました。
いかがでしょうか?
実は、A〜Dは、
それぞれ、
重なるところがあります。
その、共通するところは、
次のような点です。
・・・
さて、
ポジショナル・パワーに対抗できる
パーソナル・パワーを身につけるため、
①:自分の短所も活用できる能力
を育てる時、
Do:
自分の短所を受容する過程で、
洗脳から自由になり、
自分の特性をいつくしみ、
活かすことができるようになり、
ポジショナル・パワーを前にして、
びくびくしない、
そんな自分を目指す。
(何も隠すものがない自分)
Don’t:
自分の特性を低ランクと評価する
ポジショナル・パワーに
自分自身が洗脳され続け、
自分の短所を隠し、
ポジショナル・パワーを前にして
びくびくし続ける。
(ひたすら隠し続ける自分)
いかがでしたでしょうか?
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