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2018/11/26

無力感を克服するためのヒント③:自分の短所についての洗脳を解け!


さて、
無力感の克服をテーマにした
このシリーズ、3回目です。

前回は、こちら↓
無力感を克服するためのヒント②:「ランク」とは?(J・ダイアモンドより)

そこでは、用語の整理と、
ランク、という新しい用語を
お伝えしましたね。

そして、
無力感を克服するために必要な、
パーソナル・パワーを育てるための、
5つのポイントを(ポイントだけ)
お伝えしました。

今回は、その5つの中の、

①:自分の短所も活用できる能力

これに、取り組んでみましょう。

・・・

皆さん、
ご自分の短所って、
パッと、思いつきますか?

療養の中でのことなら、
すぐ悪い方に考える…とか、
三日坊主で終わる…とか。

職場でのことなら、
仕事が遅い、ミスが多い…とか、
自分の意見をハッキリ言えない…とか。
逆に、空気を読まない…とか。

あるいは、小さい頃から
ご家族に言われ続けたこと。

お前は勉強ができない…
運動がへたくそだ…
行儀が悪い…などなど。

・・・

ところで、短所って、
なんで、短所なんでしょう?

その人の個性です、
と言わず、なぜ、短所なのか?

それは、
特定の価値観を持つ
集団や社会の中で、
低ランクに位置づけられるからです。

その価値観に合致する
能力を持つ者は、
高ランクに位置づけられ、
ポジショナル・パワー
持つことになります。

ここ、大事です。
パーソナル・パワーでは、
ないんです。

極端な例で
説明しますね。

学者一家のX家。
双子の息子の
X1君は学業優秀だが、
運動オンチ。
X2君は赤点続きだが、
スポーツ万能。
X1君は学費が高くても
希望の大学に進学を許され、
X2君はスポーツ留学を拒否された。

これが、
スポーツ一家のY家であれば、
Y1君は、学費の安い大学しか許されず、
Y2君は、ローンを組んででも、
スポーツ留学を許された、
ということが、あり得ますね。

X1君とY2君が
希望の進路にすすめたのも、

X2君の成績不良が短所になり、
Y1君の運動オンチが短所になるのも、

各家庭の価値観に合致しているかどうか
それで、決まっているのです。

それは、つまり、
価値観のピラミッドの中で、
高ランクか、低ランクかで決まる、
つまり、
ポジショナル・パワーで決まる
ということなのです。

・・・

なぜ、こんな
ややこしい話をするかと言うと、

ものすごく、皆さんの中に、
多いからです…、

自分の、ある特性を
短所、と自己認識する時、

その背景にある価値観が、
古今東西、不変である、と
「洗脳」されている方が…。

いわば、
Y家の養子になれば全く
別の人生が開ける可能性があるのに、
Y家の存在を知らず、

自分の成績不良は
何をどうしようとも永遠に短所であり、
自分にはどうすることもできない…
自分には何の取り柄もない…

と絶望するX2君、
と言えるでしょう。

X1君と比較され続け、
スポーツ万能の特性は全く無視され、
お前はダメだと言われ続ければ、
確かに、そうもなってしまいます。
(それが、洗脳、です)

そして、あなたも、
そうなっているかも
しれませんよ!

そして、まず、
この洗脳をほぐさないと、
とても、

①:自分の短所も活用できる能力

を開発することは、
難しいです。

・・・

この、洗脳させる
社会の価値観って、
つきつめると、
どこから、来るのか?

実は、このテーマは、
「世間」についての記事で、
かなり、扱ってきました。

こちら↓
精神疾患で働けない自分は怠け者か?③
:「世間」から排除されることへの恐怖

日本の社会における、
この「世間」は、
何を短所とし、何を長所とするか、
その価値観を押しつける、
強力なポジショナル・パワー
構成しています。

そこでの低ランクは、
排除される恐怖を伴うのです。

・・・

もし、ここで、
X2君が、
自分のスポーツの能力に賭けて、
X家を飛び出し、

バイトで自活しつつ
プロを目指す行動に出たとしたら…

その瞬間、X2君は、
ポジショナル・パワーの
低ランク、高ランクの
しがらみから脱出し、

自分のパーソナル・パワーを
鍛える旅に
出たことになります。

もちろん、
現状から飛び出せば
なんとかなる、
というアドバイスを
している訳ではありません。

ただ、
①:自分の短所も活用できる能力
を開発するには、

まず、自分の短所について、
どんな価値観のもとで、
その特性が短所と評価されているのか、
その自覚が極めて重要、
ということを、まず、
お伝えしたいのです。

そして、別の価値基準が
あり得る、という、
洗脳を解いた状態を
準備する必要があるのです。

探せば、
Y家があり得る、
ということです。
(この狭い日本の中でも…)

・・・

でも、ちょっと、
思いました?

短所は、
どうしたって、
結局、短所でしょ…?

そう思ったあなた!
それが、洗脳です!

個性、と言わず、
短所、という、
そこには、既に、
価値判断の基準が
含まれていますから。

それほどまでに、
我々が、一旦、受け入れた
価値観を相対化するのは、
手強いのです。

・・・

むむむ、今回は、
①:自分の短所も活用できる能力
について、
もっと具体的な話題を
提供する予定でしたが、
その準備だけで、
長くなってしまいました。

予告として、
「自分の短所を活用する」
その具体的なポイントを
列挙しておきます。

●自分の短所を、自分が
所属する世間から脱出するための
原動力とする。

X家を飛び出したX2君の
活用方法ですね。

●自分の短所を、自分の
長所を発見するためのきっかけにする。

運動オンチだったが、
陸上でもなく、球技でもない、
自分のからだが喜ぶ動きはなんだろうと
探求し続けた結果、
気功の世界に出会い、
気功ブームの火付け役ともなった、
気功の第一人者、
津村喬さんのエピソードを紹介します。

●自分の短所は、自分の長所と
表裏一体だと自覚する。

注意欠陥多動性障害の方の、
注意欠陥と、
時に発揮する高度の集中力は、
まさに典型ですね。

●自分の短所を、同じ短所を持つ
方たちの役にたつ形で、提供する。

英語が苦手な私でもできた
TOEIC高得点をたたき出す勉強法。

こんなコピーを書店で目にすると、
手にとってみたくなりますよね。
それで、ジャンジャン売れたとすると、
短所があったからこそ、売れた、
という状況になりますね。

・・・

この4つのポイントは、
実は、重なり合ってもいます。

そして、共通するのは、
ステレオタイプな
短所、長所の理解から抜け出す
必要がある、ということ。

もはや、その自分の特性は、
短所なのか長所なのか、
そういう割り切り方ができない、
そんなゾーンに突入しています。

だから、それが出来た時、
ポジショナル・パワーに頼らない、
自分のパーソナル・パワーが
育っていくわけです。

続きは、次回にしましょう。

・・・

力を持つ相手からの仕打ちに
無力感を抱く時、
それに対抗するため、
①:自分の短所も活用できる能力
を開発するには、

Do:
自分の短所を
短所と決めつけている価値観は、
どこから来ているのか、
それを洗い出してみる。

Don’t:
自分の短所は
何をどうしようと
短所のままだと
決めつける。

いかがでしたでしょうか?
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ぜひ一度、お問い合わせください。