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2021/06/14

PSMのための雑談との付き合い方④:雑談の「おもてなしタイプ」とは?



さて、
雑談についてのシリーズ、
今回は、4回目になります。

前回は、こちら↓

雑談には
4つの役割がありました。

1:世間を維持する役割
2:相手へのおもてなしの役割
3:ブレーンストーミングとしての役割
4:ストレスのはけ口としての役割

でしたね。

前回は、この中の
1について、お伝えしました。

今回は、2について、
見ていきましょう。

実は、今回が
このシリーズの前半の、
一つのハイライトになります。

積極的に雑談に参加したい、
「前のめり」の前田さん
ご記憶に、ありますでしょうか。

前田さんが、雑談が苦手な
究極の理由は、この
2の役割を担うことが
苦手だから、と言えるからです。

・・・

雑談の中で、

2:相手へのおもてなしの役割、

これを担うとは、
具体的に、
どんな感じなのでしょうか?

架空の、
ある日の一場面です。

中小企業の社長と、
その馴染みの営業マンとが、

遅れた電車を待ちながら、
ホームでの立ち話が始まりました。

・・・

営業:うーん、
ちょっと、遅れそうですね。

社長:そうだな。

営業:そういえば、
以前、ご紹介したお店、
お役に立ちましたか?

社長:おー、そうそう、
お礼を言うの、わすれていたよ。
ありがとう、ばっちりだよ、
先方にも喜んでもらえて。

営業:それは、よかった、
安心しました。

営業:それにしても、
その先方の方、社長とは
全く縁の遠い業界でしたよね?

社長:そうそう、
キミ、よく覚えてるね。

営業:いや〜、
こんなにお忙しい社長が、
またなんで、そんな業界の方と・・・
きっとまた、
何か企んでおられるのかな(苦笑)と、
刺激を受けましたので、よく覚えています。

営業:実際、具体的に何か、
かたちになりそうなのですか?

社長:キミ、よくぞ聞いてくれたね。
まあ、社内でも、まだ多くの人間は知らんが、
キミになら、まあ、いいだろう。

営業:あ、電車来ましたね。

社長:そうだな。
また今度、話すよ。

営業:ぜひ、お願いします。

・・・

いかがでしょうか。

読者の方で、
実際にこのような状況を体験された方、
少ないかもしれませんが、

ドラマなどでは、
ありそうですよね。

そして、この営業マン、
まあ、間違いなく、優秀でしょう。

そして、これこそ、
2:相手へのおもてなしの役割、

これを完璧に果たせている
雑談、と言えます。

そして、
前田さんには、
かなりハードルが高い、

というよりも、前田さんが、
雑談のイメージとして
想像したことすらない世界、
かもしれません。

・・・

前田さんは、
例えば、

大きな声で自信を持って、
自分が楽しいと思っている話を
おもしろおかしく話して、
周囲がわいわい言っていることが、
成功した雑談、
とイメージしているかもしれません。

でも、実は、
わいわいしている周囲が
その話者の話を、
本気で聞いている保証は
ありません。

宴会の会場を
イメージして下さい。

酔っ払って、
みんな大声で話していますが、
誰も実は、何も聞いてない。

つまり、言いたいことを
言いたい人が、言いっ放し。

つまり、これは、
4:ストレスのはけ口としての役割を、
その場全体が、担っているだけ、
と言えます。

でも、これは、
酔っ払っているから、成立します。
しらふでは、
誰も、寄りつかないでしょう。

だから、前田さんが、
自分のしたい話を
周囲にお構いないしに始めると、
皆が、引いていくわけです。

そこに足りないのは、
2:相手へのおもてなしの役割
ということに、なるわけです。

・・・

ちなみに、アマゾンを
「雑談力」で検索すると、

先ほどの営業マンのようになるには
何に気をつければよいか、
それを語る本が、
いっぱい出てきます。

そのコツを、一言でまとめると、

いかに、相手に気持ちよく
その時間を過ごしてもらうか、
それに、こころを尽くす、

となります。

それがうまくいった時、
2:相手へのおもてなしの役割、
それが果たせたことになります。

そして、
それを理想とする雑談のタイプを、
このシリーズでは、
おもてなしタイプ
と呼ぶことにしましょう。

※それとは真逆の、
4:ストレスのはけ口の役割、
を担ってしまう雑談のタイプは、
はけ口タイプ、と呼びましょう。

・・・

前田さんは、きっと、
「自分がどれだけ楽しく過ごすか」
それにしか、関心がない。

もちろん、前田さんが、
先ほどの架空の営業マンのような
雑談力を身につける必要もないし、
それが前田さんの希望でもありません。

ただ、
前田さんなりに、

雑談の場で、
2:相手へのおもてなしの役割
これが果たせるようにならないと、

雑談の場に、安定して
参加することができないでしょう。

なので、
このシリーズの後半では、

架空の営業マンがもっているスキルを
前田さんなりに身につけるには、

具体的に何にとりくめばよいのか、
それをお伝えする予定です。

・・・

ところで、皆さん、
先ほどの架空の一場面で、

どの部分が、
どのように、
営業マンから社長への、
おもてなしになっているか、
ピンと、来ますでしょうか?

それを、次回、
一緒に考えていきましょう。

・・・

雑談が苦手で困っている時、

Do: 
おもてなしタイプ、
という雑談があること、
そして、そのスキルの一部を
自分なりに身につけると、
雑談の苦痛が減る可能性がある、
と知る。

Don’t: 
雑談の場が、
自分に求めている役割を
知らないまま、
雑談で傷つき続ける。
(前回と同じ)

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