2021/12/06
身体リテラシー入門⑨:自分のからだを最大のアリー(盟友)にしよう
さて、身体リテラシーのシリーズ、
今回は第9回目です。
前回はこちら↓
以前のメルマガの
呼吸法のシリーズから、
・数字によるラベリング
についてピックアップし、
吐ききる練習の中で、
呼吸器系の内受容感覚を
育てよう、というテーマでした。
呼吸法のシリーズを再掲すると、
こちら↓
今回は
・「安心できる場所」の大切さ
・「安心モード」を呼び出せ、
この二つの記事を参照します。
そして、
根源的な不安と付き合っていくための
「安心感」について、
深掘りしていきましょう。
・・・
ちなみに、
呼吸法の段取りを再掲すると、
こちら↓
1 腹式呼吸
・仰向け、または座って。胸とお腹に手をあてて。
・だんだん胸よりお腹がふくらむように。
2 イメージ
・いちばん安心できる場所を思い描いて。
3 調息
・鼻から吸って、口から吐いて。
(慣れたら鼻から吐いて)
・3秒で吸う、2秒ためる、10秒で静かに吐く。
(慣れたら15秒で吐く)
・6セット繰り返す。
4 イメージ(の一例)
・吸う:いま、ここにいる自分が満ちてくる、嵐の中でも大丈夫。
・ためる:嵐もとまる。鼓動が聞こえる。
・吐く:嵐が遠のいていく。
5 日課
・起きて1回、午後に向けて1回、寝る前に1回。
・しんどいときの対処法として、使えるように練習する。
・・・
二つの記事、
・「安心できる場所」の大切さ
・「安心モード」を呼び出せ、
そこでお伝えしていることを
まとめると、こんな感じです。
人は、
A:無条件に自分を愛してくれる存在、
または、
B:無条件に自分の進む方向を
指し示してくれる存在、
それを信じることができると、
安心できる。
でも、AやBなど、現実的にはそうそう
出会えるものではない。
だから、
自分が「落ち着ける」
あるいは「好きな」
状況や対象を見つけて、まずは
それを「安心モード」として設定しよう。
そして、その体験が
6つのチャンネルの中の
どのチャンネルからやってくるのか、
それを分析して、
そのチャンネルへの刺激を、
「安心モード」を呼び出す
スイッチにしよう・・・。
・・・
今回のシリーズが提案しようと
していることは、
その「安心モード」を呼び出す
スイッチに、
このシリーズで扱ってきた
内受容感覚を使おう、
ということに尽きます。
前々回は、
消化管の内受容感覚・・・、
例えば、
血流が満ちてきて
お腹が温かくなっていく感覚・・・、
前回は、
呼吸器系の内受容感覚・・・、
例えば、
息を吐ききると自然と
吸い始める感覚・・・、
それぞれ、お伝えしていますね。
実は、このような
内受容感覚を通じて
からだとのコミュニケーションが
深まると、
とりもなおさず自分のからだが、
まずなによりも、
上述のAやBの機能を持つ存在に
感じられるようになるのです!
この!、が、
このシリーズで一番、
お伝えしたいポイントですね。
どんなに
根源的な不安に
さいなまれていても、
内受容感覚に
自分の感覚のチューニングを
合わせれば、
そこには、無条件に
自分を支えてくれている、
血流や、呼吸が、
居てくれていることが、
わかります。
ほんとに、無条件です。
どんなに、ちょっとからだに
無理を強いても、
ちょっと、不調になるけど
たちなおって、また
そこに居てくれる。
小椋はいつも、
その、からだのけなげさに
泣きそうになります。
ありがとう・・・と。
どんなに思考や感情が
吹き飛びそうになっても、
呼吸法の段取りを踏んで、
感覚をチューニングすると、
血流や呼吸は、
まあまあ、できることから
やっていこうぜ、と
もくもくと
メッセージを送ってくれている・・・、
そんな感覚ですね。
これが、AやBでなくて、
何だろう。
・・・
さて、
深掘り(というか潜水?)が続いたので、
一旦、水面に戻りましょう。
そもそも、いま、
何に取り組んでいるかと言うと、
無人島の例えを、
思い出してください。
波打ち際(エッジ)が
迫ってきている状況で、
「攻める」より、まずは、
「守り」の作戦を
やっているわけですね。
このシリーズの第6回より抜粋すると、
「根源的な不安が迫っていても
完全に飲み込まれ切ってはいない
自我のゾーン、
それをしっかり確認する、
という作業になります。」
ということです。
その一つの、
でも、とても本質的かつ
有効な方法が、
消化管や
呼吸器系の内受容感覚に注目できる、
呼吸法だよ、
というメッセージになるわけです。
・・・
でも、どうしても
呼吸法になじめない、という方は、
おられます。
他に、
内受容感覚を育てる
身体ワークはないか?
そう思われる方も、
おられるでしょう。
最近、ポリヴェーガル理論を
下敷きにした身体ワークが
日本でも徐々に行われているようです。
まさに、
内受容感覚を育てる、
というテーマが
一つの柱になっています。
手頃な独習書として、
おすすめなのは、こちら↓
ポリヴェーガル理論の説明は
ちょっとメンドウ、という場合でも、
そこは、ほおっておいて(苦笑)、
47種類のとてもシンプルな
ワークがのっていますので、
自分にあったもの探すのが
よいかと思います。
これは、どのチャンネルを
刺激することになるのかな?
と感じながらやると、いいですね。
・・・
根源的な不安に
さいなまれている時、
Do:
内受容感覚を通じて
自分のからだとコミュニケーションがとれると、
自分のからだが、
自分に安心感を与えてくれる
最大のアリー(盟友)になり得ると知る。
※アリー(盟友)の意味は
こちら↓
Don’t:
やっぱり呼吸法は苦手だと
落ちこむ。
※苦手な理由はいくつかあります。
次回は、その一つについて
取り組んでみましょう。
いかがでしたでしょうか?
同じ悩みをお持ちの方は、
ぜひ一度、お問い合わせください。