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2023/02/20

自己肯定感を上げるためのコツ⑮:他人軸の評価が特定の他者に大きく依存している場合


さて、 
自己肯定感をテーマにした
シリーズ、その15回目にして
最終回です。

前回は、こちら↓

ダニエル的瞬間の必要条件、 
1:自分軸が認知できる。 
2:自分軸を信じることができる。 
3:自分軸を持つことへの恐怖がない。 
4:生存にかかわる現実と向き合っている。 
5:他人軸と自分軸とがあまり遠くに離れていない。 
6:他人軸の評価が特定の他者に大きく依存していない。

前回はその中の 
5:他人軸と自分軸とがあまり遠くに離れていない。 
これを取り上げました。

今回は、 
6:他人軸の評価が特定の他者に大きく依存していない。 
これについて
取り組んでみましょう。

・・・

この条件が満たされず
困る場合とは、

他人軸の評価が特定の他者に
大きく依存している、 
という状況なのですが、

それって、具体的に
どんな場合でしょうか?

実は、残念ながら
たくさんあります・・・。

対人関係の種類を踏まえて
三種類に分けてみましょう。

一つは、
上司と部下との関係。

上司が気まぐれで
特定のお気に入りだけを
高評価する場合、など。

どんなに自分の仕事に
精一杯、取り組んでも、

昇進・昇給などの
他人軸の評価がその上司の一存に
左右されてしまいます。

このタイプは、 
学校や、各種習い事における
教師と生徒との関係でも
同じですね。

・・・

もう一つは、
親と子との関係、あるいは
夫婦関係など、
家庭という密室での
状況です。

どんなに勉強しても
親の納得する大学でなければ
学費を出さないぞ、
などの状況は、

経済的援助を得るという
他人軸の評価が
親の世間体などの信念に
左右されてしまいます。

専業主婦の方の場合、
どんなに丁寧に家事をしようとも、
そんなの当たり前という
夫の評価のもとでは、

生活費を渡すことで
経済的に生存を保証するという 
他人軸の評価以上のものが
期待できません。

・・・

三つ目は、
恋愛関係ですね、
特に、婚活。

既婚者の方が社会的
ステータスが高いという
他人軸の評価が、

目の前の赤の他人である
ある特定の人物に
完全に依存しています。

ある意味、これほど
理不尽なことは
ないですよね。

だから、 
心身ともに健康で、
仕事も順調なのに
婚活だけが不調
自己肯定感が低くて悩む、 
という方、おられます。

では、それぞれの場合で
どんな対策が
あり得るでしょうか?

・・・

いずれの場合にも
共通な方針があるので
それをご紹介します。

このメルマガでも
以前扱ったことのある、

ピンチの場合にとれる
4つの対策、という観点から
整理してみましょう。 
過去のメルマガはこちら↓

・・・

まずは
 逃げる、でしたね。

上司と部下との関係では、
転職、になるでしょう。

家族関係では、
子供なら自立を、
配偶者なら離婚を、
ということになります。

婚活では、
婚活自体をやめる、
ということになるでしょう。

あんたね、
そう簡単にできたら
困りゃしないよ!と
ツッコミが聞こえてきそうです。

逆に、逃げるなんて
よくないんじゃないか・・・、
という価値観をお持ちの方も
おられるかもしれません。

いずれにせよ、
逃げるという選択肢があることの
自覚は、重要です。

なぜなら、
逃げたらいいだけなのに
なぜ逃げられないのか、
その問いを自らに課すと
状況の深掘りがやりやすく
なるからですね。

20代の結婚当初から
ずっと、夫からの
DVやモラハラが続いていた
初老期のある女性の方、

先日、ついに、
親族のサポートを得ながら
夫に秘密裏に別居を決行した後、
離婚を成立させました。

特定の他者に大きく歪められている
他人軸を、
それは自分の求める他人軸ではないと
拒否することは
人間にはできるのです。

・・・

もう一つの対策は、
戦う、でした。

40代前半の派遣社員の
ある女性の方のエピソードです。

正社員への登用があるとの
条件を信じて、
障害者雇用として入職しました。

でも、どれだけ仕事をがんばっても、
課長はのらりくらりと
その話をはぐらかし続けます。
実は、その会社には
障害者雇用で正社員になった
前例がないのでした。

業を煮やしたその女性は、
課長に入職時の条件を再度、
強く訴えると同時に、

一般枠の社員も叶わないほど
圧倒的な実務能力を見せつけ、
ついに正社員の登用を
勝ち取ったのでした。

・・・

この女性の場合、
戦う相手は、
職場の課長だったのですが、

別の戦い方もありますね、
戦う相手を
自分自身として設定する
というやり方です。

職場の例を続けましょう。

確かに、今の上司は
気分屋で客観的な評価は
全く期待できない。

でも、上司の評価が
どうだろうと関係なく、

今の自分の中に、
ほんとうはここはもっと
こうした方がいいはずだよな、
というウィークポイントは
必ずあるはず。

まずは、そこの改善を
徹底的に目指す、
上司は放っておいて。

実は、そのような
努力を誰かがどこかで
見てくれているものです。

いわば、目下の他人軸に期待せず、
自分軸を磨き続ける、
とも言えますね。

・・・

この対策は
婚活でも流用できます。

現在、婚活市場は
かなり成熟してきていて、

どのような特徴の人物像が
婚活を有利にすすめることができるか、
そのデータの蓄積が
かなりあるようです。

そのジャンルの書籍を
手にとれば、
自分のウィークポイントは
一目瞭然でしょう。

必要ならそのジャンルの
コンサルタントにチェックしてもらえば
もっと明瞭になるでしょう。

言わば、その価値観と
評価基準を、
他人軸として利用する、
ということですね。

あとは、自分磨き。
自分との戦い、
とも言えるわけです。

今度、会う相手に
一喜一憂せず、

自分軸での自分の成長に
努力を傾注する。

・・・

ピンチの時の
対策、その3つ目は
耐える、でした。

身も蓋もない感じですが、
実際、そうするしか
ない場合も多いですね。

ただし、ただ目算もなく
耐えるのではなく、

他の対策を繰り出すタイミングが
来るのを、虎視眈々と
待つ、というイメージです。

先ほどお伝えした、
他人軸は置いておいて
自分軸に専念する、という
「戦い方」は、

ある意味では
「耐える」という具体的な
対策にもなっています。

・・・

最後、4つ目は
何だったでしょうか。

そう、
トリックを使う

具体的には
他人に援助を求める、
でした。

いろいろな方へ
いろいろな援助の求め方が
あり得るのですが、

今回は、
心理カウンセラーにお願いする
心理カウンセリングという対策について
お伝えします。

他人軸の評価が特定の他者に
大きく依存していて、
自分なりの自分軸での努力が
正当に評価されずに苦しんでいる、
その際に、

心理カウンセリングって、
どんな意義があるのでしょうか?

ズバリ、
その気まぐれな他人軸の代わりに、
自分軸でのわずかな進展でも
敏感に感じ取ってくれる、
そんな他人軸になってくれる、
その意義があるのです。

これって、死ぬほど
ありがたいですよね(苦笑)

心理カウンセラーは、
赤の他人です、そして
クライアントの知らない世界を
たくさん、見て知っています。

その意味では、
他人軸の一つの代表、なのです。
だから、他人であってよいし
身内よりも他人の方が
その意味では有用なのです。

でも、クライアントの心身の状況へ
潜入していくスキルによって、

クライアントが持っている
価値観や評価基準、
つまり自分軸について
他の誰よりも、わかってくれる。

だから、心理カウンセラーは
クライアントの
自分軸上での変化を、

心理カウンセラーという
他人軸上で、解釈しなおしてくれる。

なかなかここまで
やれる人はいませんよ、
などのシンプルな解釈でも、

自分軸と他人軸とをつなぐ
貴重な瞬間になるのです。

と同時にこの対策は
「耐える」対策でもあると
言えますね。

・・・

さて、今回は
以上になります。

やっと、
ダニエル的瞬間の必要条件、

1:自分軸が認知できる。
2:自分軸を信じることができる。 
3:自分軸を持つことへの恐怖がない。 
4:生存にかかわる現実と向き合っている。 
5:他人軸と自分軸とがあまり遠くに離れていない。 
6:他人軸の評価が特定の他者に大きく依存していない。

その全部について
一通りお伝えできました。

そして、 自己肯定感についての
15回に渡ったこのシリーズも
おしまいです。

ザッと振り返ると、

自己肯定感から 
自己効力感への用語の
切り替えがありました。

そして、自己効力感とは、
自分の現実を
自分で変化させている
その手応えのことでした。

それは、自分軸
他人軸とが交差する瞬間でした。

それをダニエル的瞬間と呼び、
その条件を6つに整理したわけです。

特に、その1、 
自分軸が認知できない
その事態は、自分軸が
スコトーマになっているからだと説明し、
コーチングの知見をご紹介しました。

・・・

自己肯定感の低さに
悩んでいる時、

特に、
他人軸の評価が特定の他者に
大きく依存している場合、

Do:
・その他人軸から逃げる、 
・その他人軸の評価が上るように戦う、
・自分軸に専念することで耐える、
・別の他人軸をトリックで用意する 
(別の他人軸になってもらうよう
心理カウンセラーに援助を求める)、
などの対策があると知る。

Don’t: 
自分の現状が
逃げる、戦う、耐える、トリックを使う、
そのいずれになっているかを
知らないまま、苦しみ続ける。 
※少なくとも 
「耐える」には
なっているはずです。 
 同じ耐えていても、それを
自覚せずにいることと
自覚していることとの差は
大きいです。
苦痛が減る可能性があるからです。

いかがでしたでしょうか?
同じ悩みをお持ちの方は、 
ぜひ一度、お問い合わせください。