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2020/11/02

エナジー・バウンダリー入門④:「ワーカホリック症候群」とは?



さて、今回も、
エナジー・バウンダリーのテーマが
続きます。

前回は、こちら↓

ストロー症候群に続いて、前回は
スポンジ症候群をお伝えしました。

今回、お伝えするのは、
ワーカホリック症候群

早速、始めましょう。

・・・

ワーカホリック(workaholic)とは、
「仕事中毒」を意味する用語です。

仕事のために、
他の多くのこと、
例えば、
自身の健康や、家族、
仕事以外の対人関係などを
犠牲にして、省みない、

そんな状況に対して、
批判を込めて用います。

エナジー・バウンダリーに
支障がある場合、
ものすごく、
ワーカホリックと似た状況に、
陥ってしまいます。

・・・

核になる「症状」は、
ひたすら、
他人のために動き続ける、
ということになります。

相手の課題なのに、
自分が手を出さないと、
気が済まない。

自分がすべきだ、
と思い込み、
引き受けてしまう。

これが、
あらゆる対人関係の中で
起きてきます。

・・・

走馬灯のように
次々と思い出されるのは、

今まで診察でお会いしてきた、
トラウマを抱えた
女性の方たちですね。

両親が不仲で、
母が育児を放棄して、
長女の自分が、まだ小学生なのに
妹たちの世話を
黙々と続けてきた。

成人後も、職場で、
本来は後輩の仕事なのに、
誰も見て見ぬ振りをしているから、
自分が残業をしてでも、
尻拭いをしてあげる。

結婚後も、家庭で、
いい加減な夫の日々のもろもろを、
結局、全部、
自分が引き受けてしまう。

姑のグチも、
まるでセラピストのように
聞いてあげてしまう。

もちろん、
なんだか、すごく、
毎日、疲れている・・・。

これ、
ワーカホリック症候群、
です。

そして、仮に、
子どもさんが生まれたとしたら、
自分の子どもにも、
すべてにおいて、
先回りして、
トラブルにならないように
動きまわることでしょう。

姑が介護状態になった時も、
先頭に立つのは、
自分・・・。

・・・

皆さん、なら、
どんなアドバイスしますか?

多分、

NOと言えるようになりましょう、
とか、

人に嫌われることを
恐れないようにしましょう、

などのアドバイスは、
あまり、効かないと思います。

そのような、
認知や感情のレベルではなく、

エナジー・バウンダリーのレベルで、
自分と相手との
境界が、
あいまいに消失しているからです。

何が起きて、
そのようなダメージに
なってしまうのでしょうか?

・・・

実は、多くの場合、
前回、お伝えした、
スポンジ症候群が、
大きな影響を与えています。

相手の気持ちを、
スポンジのように吸い取ってしまうので、

それへの対処として、
相手にさせるのではなく、
自分で動いてしまう、

つまり、
ワーカホリック症候群
なってしまうのです。

・・・

このパターンは、
トラウマを抱えた方に、
すごーく、多いです。

男性でも、そうです。

トラウマの自覚がなくても、
現実に、
ワーカホリック症候群になっている場合、

自分の過去の体験を
その観点から振り返ってみることは
有意義でしょう。

・・・

さて、今回までの3回で、
エナジー・バウンダリーが
障害を受けた結果、

ストロー症候群、
スポンジ症候群、
ワーカホリック症候群
生じてしまうことを
見てきました。

次回は、
どのような人生の体験が、
エナジー・バウンダリーに
障害を与えるのか、
それを、整理してきましょう。

・・・

でも、もう、
予想はつきますよね。

いわゆる
「トラウマになる体験」
ということになりますね。

ただ、ポイントなのは、
精神医学用語としての
「トラウマ(心的外傷)」とは、

心的外傷後ストレス障害(PTSD)を
引き起こす体験、という意味で、
もう少し、厳密な定義があります。

でも、
その「トラウマ(心的外傷)」程でなくとも、
十分、
エナジー・バウンダリーに
ダメージを与える体験は、
人生に、いろいろあるわけです。

それを自覚することが、
そのダメージを癒やす、
最初の一歩になります。

だから、
精神医学の枠組に囚われずに、

自分には
エナジー・バウンダリーがあり、

「トラウマになる体験」によって
それが、ダメージを受けていて、
その結果、

ワーカホリック症候群などの
苦しみが出てくる、

というストーリー(又はイメージ)が、
重要なのです。

・・・

そして、もちろん、
PTSDや、
より重篤な
複雑性PTSDの診断に相当する方たちは、
もっと、ものすごーく、
エナジー・バウンダリーに
ダメージ、被っています。

シンディさんの経験からは、
そのような方たちは、
エナジー・バウンダリーのダメージから、
身体疾患をも、発症してしまう、と。

で、実際、
小椋の経験からも、
そう、言えると思います。

特に、
複雑性PTSDの方が、多いです。
なぜ、こうも、
次々と、からだの病気にかかるのか。

狭心症などの心疾患や、
喘息などの呼吸器疾患、
子宮内膜症などの婦人科疾患や、
リウマチなども、ありますね。

現代医学では、
その関連性は、
とても説明できていませんが、

エナジー・バウンダリーという
「臓器」がダメージを被っているなら、
あり得るよね、
というストーリー(又はイメージ)が、
役に立つはずです。

エナジー・バウンダリーの
ダメージによって引き起こされる
3つの症候群を紹介しましたが、

4つ目に、
身体疾患、も、
挙げておきます。

・・・

ちょっとしたことでも
影響を受けやすくて
困っている時、

Do: 
自分はワーカホリック症候群かどうか
チェックしてみる。

Don’t: 
目に見えない物は信じられないと、
療養に役立つかも知れない
エナジー・バウンダリーという
考え方を、捨ててしまう。
(前回と同じ)

いかがでしたでしょうか?
同じ悩みをお持ちの方は、 
ぜひ一度、お問い合わせください。