2020/09/12
アプリ「みっぷ」に込められた願い⑪:供犠(くぎ)というシステムを超えて
さて、このシリーズも
ついに、今回と次回で、
終了です。
前回は、こちら↓
なぜ、健常者は
精神障害者を無視するのか。
それは、健常者が
そのような態度がとれるように
なることが、
精神障害者をいけにえとし、
精神医学を神話(表)とする、
現代の供犠(くぎ)の、
目的であり、かつ、
それが成功しているからだ、
とお伝えしました。
では、この悲しい状況は、
どうやったら、
乗り越えることが、
できるのでしょうか?
・・・
ジラールの展望は、
次のようなものです。
階層喪失を恐れる
人間のこころの動きは
とても根深い。
だから、
誰かをいけにえにしようとする
こころの動きは、
なくならないだろう。
でも、
そのこころの動きを、
供犠(くぎ)という社会のシステムとして
固定してしまうことは、
避けることが、
できるはずだ、と。
そうすれば、
仮に、誰かが
いけにえにされる瞬間が
あったとしても、
いけにえに
「され続ける」ことから
救うことが、できる。
そして、
いけにえにされた者と、
いけにえにした者とが、
ともに、
人間の業の深さに気付き、
階層喪失という恐怖に対する、
別の向き合い方を、
探っていくのだ、と。
・・・
むむむ・・・
皆さん、
どう、思われますか?
もちろん、ジラールの論考は
ひじょーに難解で、
上記は、
おそらくジラールは
そう、こころの中で叫んでいただろう、
という小椋の推測です。
いずれにせよ、
その展望は、なかなか、
いばらの道では、あります。
・・・
人類が、
弔うという儀式を始めたのが、
30万年前のようです。
その後、宗教という文化を
持ち始めたのが、
およそ5000年前。
少なくとも、この頃より、
供犠(くぎ)は存在したでしょう。
そして、2000年前の
史実としてのキリストの磔刑は、
人類史上、最も有名な
供犠、です。
そして、およそ100年前の
ユダヤ人の大量虐殺も、
同様です。
そして、現在、
このシリーズで紹介した、
パンデミックに際する、
「プチ供犠」が、
至るところで、起きています。
そして、
PSMの方たちが陥っている、
精神障害者の差別も、
現代の供犠の一つ、でしたね。
・・・
供犠とは別の、
階層喪失の恐怖に対する
向き合い方を探る、とは、
人類が、
数万年にわたって利用してきた
供犠という対処システムを
手放す、ということで、
それって、ほとんど、
人類が、
次のステップに進化する、というレベルの
出来事になるでしょう。
いわば、
類人猿が、SQが上ることで、
現世人類になったように、
我々が、種として、
さらにSQが上ることで、
達成できることなのでしょう。
※SQ:スピリチュアル・クオティエント
意味は、こちら↓
スピリチュアル・リテラシーの高さの指標、
と言えます。
・・・
むむむ、あんた、
話がやらたと大きくなってるよ、
というツッコミが
聞こえてきそうですね。
はい、では、
私たちは、いま、何から、
具体的に始めれば
よいのでしょうか?
それは、まずは、
人類の中の一人である、
自分のSQを上げる、
ということに尽きます。
つまり、
自分のスピリチュアル・リテラシーを
向上させる、
ということですね。
・・・
このメルマガでは、
複数のシリーズで、
スピリチュアル・リテラシーについて
扱ってきています。
いま、一番、関連が深いのは、
ネルソン・マンデラの生きざまを参考にした、
「無力感を克服するためのヒント」です。
こちら↓
そこでは、
スピリチュアル・リテラシーの向上のためには、
次の4つの能力を
アップさせることがポイントだ、
とお伝えしました。
1:自分の短所も活用できる能力
2:感情のコントロール能力(=感情リテラシー)
3:孤立するリスクを引き受ける能力
4:人生のピンチを成長の機会に変えられる能力
覚えておられますか?
・・・
実は、
このシリーズの最初にご紹介した、
2つの疑問(疑問A、疑問B)について、
その回答にそって、実践すると、
SQが、あがります。
次回は、
その実践について、
具体的にお伝えします。
そして、それを実践するにあたって、
アプリ「みっぷ」が役に立つ、
ということなのです。
・・・
みっぷをきっかけに
ジラールの理論を学び、
自分の苦しみが、
人類が数万年にわたって
頼ってきた、
供犠という対処システムに
由来すると、わかった時、
Do:
自分の苦しみを
やわらげるためには、
人類が、供犠という対処システムを
手放せる程度に
SQが上る必要があり、そのためには、
まずは自分のSQを上げるしかない、
と悟る。
Don’t:
自分の苦しみが
ちょっとやそっとで変わりそうにないと思い
落ちこむ。
いかがでしたでしょうか?
同じ悩みをお持ちの方は、
ぜひ一度、お問い合わせください。