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2022/02/07

身体リテラシー入門⑱:根源的な不安と共生するスキルー全体のまとめ



さて、身体リテラシーのシリーズ、
今回は第18回目です。

前回はこちら↓

前回は、
エッジの向こうに
根源的な不安と共生できている自分、

エッジのこちら側には、
そんな自分が信じられず
そんな自分を恐れている自分、

と設定しましょう、

そして、
リハビリのゴールとして、
根源的な不安を感じない状態ではなく、
それと共生できる状態を目指そう
とお伝えしました。

今回は、
その共生のためのスキルについて、
このシリーズの総まとめをしつつ
お伝えします。

・・・

まずは、
知識って、大切だよね、
ということになります。

根源的な不安と共生している状態、
それが、どんな状態なのか、
まず、知る、そして
知ってイメージできるようにする、
ということが、必須になります。

そのための知識が、
人間が世界を体験するにあたっての
情報を得るチャンネルが、
6つあるよ、という知識です。

その中の、
3:身体感覚のチャンネル
その中の、特に
内受容感覚

そこからやってくる情報の一つに、
根源的な不安」があるよ、
ということでした。

日々、一生懸命動いている
私たちの内臓、
そこからやってくるいろいろな情報、
それが、内受容感覚ですが、

それが、いつかは途絶える、
つまり、いつか人間は死ぬ、
その予感、という情報が、
「根源的な不安」でしたね。

そしてポイントなのは、
この内受容感覚が
鍛えられていない場合、
その情報で、
そのチャンネルが
占有」されてしまう。

その時、その情報でいわば
自分のこころもからだも
「いっぱいいっぱい」になってしまう

精確に言うと、
「いっぱいっぱい」だと
「感じてしまう」ということ。

それが、根源的な不安に
「やられている」状態、
でした。

この辺りまでが、
このシリーズの
1回目から5回目までで扱った
内容に相当します。

こちら↓

・・・

この知識があると
おのずと、
対策も見えてきます。

つまり、その対策とは、

3:身体感覚のチャンネル
根源的な不安で
「いっぱいいっぱい」だと
感じなくてすむようにする、

ということに、尽きますね。

そのスキルが、
根源的な不安と共生するための
スキルだ、
ということです。

そのスキルには、
守り」と「攻め」があるよ、
という内容が、6回目でした。

こちら↓

その回が、この長いシリーズの
折り返し地点でした。

・・・

守り」のスキルとは
結局、

3:身体感覚のチャンネル
「以外」のチャンネルへ

あるいは、

3:身体感覚のチャンネルであっても、
根源的な不安とは別の
内受容感覚の情報へ

選択的注意を注ぐこと
と整理できます。

いずれも、いわば、
根源的な不安に
「ふたをする」スキルだ、
と言えます。

6回目では、
前者の例として、

友人に長電話で
話を聞いてもらう、
などを挙げています。

後者の例として、
鉄板なのはやはり
呼吸法だよね、
ということをお伝えし、

7〜9回目では、
いままでの呼吸法のメルマガを
参照しつつ、

内受容感覚を育てる
という観点で
再整理したわけです。

こちら↓

・・・

呼吸法は、
「守り」が「攻め」に切り替わる
ちょうど、境目にあるテーマだ、
と言えます。

呼吸法を通じて注意をそそぐ、

お腹の温まる感じ、
呼吸が自然と呼気から吸気に切り替わる感じ
などは、いずれも

3:身体感覚のチャンネル
の中の、
典型的な内受容感覚です。

が、
その内受容感覚の中には、
あの、恐ろしい
根源的な不安、も
ウロウロしているわけです。

その、内受容感覚に
注意を向けることが、いかに
勇気がいるか、
その辺りの事情を整理したのが
10〜11回目になりますね。

こちら↓

この「守り」を固めておくことが、
「攻め」に転じるにあたって
すごく重要です、とも
お伝えしました。

無人島で荒波が押し寄せてきているが
大丈夫、沈みはしない、
という安心感を確保する
というイメージでしたね。

この辺りは、すでに
「根源的な不安と共生する」
というテーマ、そのものに
取り組んでいるわけです。

・・・

12〜15回目が、
攻め」のスキルを
扱ったことになります。

こちら↓

これは、結局、
「エッジに向き合う」ということを
やっていることになります。

共生なんかできない、
と思ってる自分を、
自我に取り込んで、
自分が進化する、ということを
目指しているわけです。

根源的な不安が押し寄せてくる
3:身体感覚のチャンネル
内受容感覚
ガン見」して、

その情報を
他のチャンネルで
果敢に表現する、という
チャンネル・スイッチ

あるいは、
敢えて葛藤を煽って
エッジの構図を明確にする
増強法

というスキルを
お伝えしています。

・・・

そして、
前々回の16回目と
前回の17回目。

パニック障害で
精神科に通院中の30代、女性、
架空のB子さんに登場してもらい、

全体のまとめに
入ったわけです。

不安階層表を用いた
リハビリを紹介し、

根源的な不安を
なかったことにするのではなく、
共生することを
リハビリのゴールにしよう、
とお伝えしています。

そして、その共生のスキルを
具体的に、いま、
振り返ったわけです。

・・・

ふうふう、と
息が弾む感じなるかもしれません、
駆け足でシリーズ全体を
通り抜けたわけですから(苦笑)。

結局、
6つのチャンネル、という知識が
すごーく重要だね、
ということになります。

それが、
人間は、根源的な不安と
共生できることを、
ある意味、
保証しているわけですから。

私たちが体験する世界は、
決して、
1つのチャンネルに
限られるわけではない。

その、
6つもある(!)チャンネルを、
うまく、
内受容感覚を育てるリハビリに、
活用できれば、

人間は、根源的な不安に
襲われても、
成長することができる、
ということになります。

これが、
自分のからだと上手に
コミュニケーションがとれるようになる、
身体リテラシーの目指す
一つのゴールになります。

・・・

次回は、
B子さんのリハビリの実際を
覗いてみましょう。

1回で終わらないかも
しれませんが・・・、
ほとんど、おしまいに
近づいています!

・・・

根源的な不安に
さいなまれている時、

それと共生するための
身体リテラシーのスキルに
取り組むにあたって、

Do: 
混乱したら、
今、自分は
6つのチャンネルの
何の情報に、
何を目的に、
注意を向けているのか?
と自問して、
リハビリの中での
今の自分の立ち位置を確認する。

Don’t: 
6つのチャンネルという知識が
知識だけに留まっていて、
自分の体験の分析に
実際に活用できないまま、
このシリーズのスキルに
取り組んでしまう。

※6つのチャンネルという
考え方に馴染むには
時間が必要な場合があります。
その際には、まず、
基本練習に取り組んで見てください。
こちら↓

いかがでしたでしょうか?
同じ悩みをお持ちの方は、 
ぜひ一度、お問い合わせください。